2016.May.16
原作は2013年本屋大賞にノミネートされたベストセラー。“世界から猫が消えたなら"。ネット上では本好きの方たちの厳しい意見が寄せられているようですが、映画は映画として観させて頂きました。個人的には伝わるものはありましたし、あらためて生きることの意味を考える機会をもらえた気がします。大げさですが命について考える切っ掛けにはなり得る作品ではないでしょうか?わたしは40年以上前に大切なひとを失い、もんもんと1年を過ごしてしまった過去が甦りちょっと胸が苦しく、あらためて生きてる意味を振り返ることに・・・。
明日、もし命が尽きると言われた時、自分はどうなるのか?どうするのだろうと考えてみる。そんな時間も必要かと思います。そんなことを考える暇もないほど忙しいのも、逆に真剣に考えてみるのもどっちもある意味幸せなのかも知れません。一生懸命に生きてはいるつもりですが、無駄に時間を使っているのも事実。毎日100%全力で生きているとは絶対に言えない自分でも、時間の大切さは解っているし無駄にはしないよう生きたいとも願っているのもホントです。
すみません何かちょっと話の方向がずれました。でもこんなことを考えさせられる、今回の映画でした。主演の佐藤健くんは“るろうに剣心”以来の作品でしたが、相変わらずのみづみづさで良かったです。お母さん役の原田美枝子さん、お父さん役の奥田英二さんもピタッとはまっていて、父と母の愛の違いを見事に観せてくれました。映画の中盤で箱の中から出て来た、思い出の写真。1枚だけピンボケの人物写真が、最後なんなのかが描かれたとき涙が溢れ止まりませんでした。単純で感情移入の激しいわたしは、この手の作品にめっぽう弱くあまり悪口は書けません。好き嫌いはだれにでもあることなので、興味があれば自分の目で確かめましょう。映画の舞台函館のレトロな街風景がとても奇麗で、また行きたくなったわたし。あとテーマ曲がとても良い感じで、映画のイメージをさらに印象ずけていたのも添えておきましょう。最後に猫は苦手な方ですが、レタスもキャベツも可愛かったです。