2016.Feb.29
2月最後の映画鑑賞です。2016年度はスタートからローペースでしたが、2月は何とか5本目になりました。選んだ作品は、“ザ・ブリザード”。最近多くなった、実話をもとに創られた作品。主演はイケメン俳優のクリス・ペイン。一昨年前に観た“エージェント・ライアン”では4代目として、ジャック・ライアンを見事に演じておりました。でもやっぱり印象が強いのは“スター・トレック”のカーク船長。今年の夏に新作が公開されると聞いて楽しみにしています。
さて、今回の作品でも沿岸警備隊の若きリーダー・バーニーを身体を張って見事に熱演。任務に対する責任感の強さを力強く演じ、思わず「頑張れ〜!!」って、こころの中で叫んでしまいます。カーク船長と共通する、真直ぐな使命感がよく似合う俳優さんです。その他の俳優さんも魅力溢れる演技でしたが、何と言っても遭難したタンカーの機関長レイをやったケイシー・アフレックがとても印象に残りました。極限の状態でも自分を見失うことなく状況判断をする、真のエンジニアを見事演じ素晴らしい演技を披露しています。2人のリーダーの人命を預かった者にしか解らない、強い意志の繋がりがこの作品のすべてと言っていいかも知れません。それにしても映像の迫力は、怒濤のように迫り来る波以上で度肝を抜かれます。よくこんな困難な救出に挑んだものだと、本気で思ってしまいます。救出どころか自分たちの命さえ保証のない、かなり無謀な救助であることはだれがみても明らか。それでも海に挑む男たちの姿に、感動です。2人のリーダーの専門知識の凄さが、随所で描かれていてそのキャリアが冷静な判断力を生みラストへと続くのだが、あらためて専門分野で働く人たちの凄さに敬服いたしました。64年も前にこんなことが実際にあったと思うと、救出する側もされる側も最後まで諦めない強い意志が見て取れ感動です。救命艇にすべての船員が移りはしたものの、まるで木の葉のように荒波の上に浮かぶ小型救命艇でバーニーが発したことば「さァ、家に帰ろう!」は力強く温かい。もうひとつ救助に向う途中、恐怖の苛まれ荒波に揉まれながら救助艇の上で唄われる、唄がとても印象的で素敵でした。エンドロールでもオリジナルが流れ、何とも言えない余韻を残してくれます。「事実は小説より奇なり」の代表作になる一本に出会いました。