2016.Feb.22
「エクストリームスポーツ」。何やら聞き慣れない言葉だが、速さや高さ、危険さや華麗さなどの要素を持った過激な離れ業を売りとするスポーツの総称でⅩスポーツとも呼ばれているらしい。定義は曖昧でただ単に過激であればと言う訳ではないそうである。そんなスポーツのトップ選手たちがスタントをする、No-CG撮影の映画が今回観た“Ⅹ-ミッション”。昨今はCGなしの映画を観ることの方が少なくなったくらい、映画界はCG全盛期。もちろんCG出なければ表現の出来ない世界もあり、そこは多いに認めるところ。がしかし余りに安易にCGを使い、中身のない作品があることも事実。暮れに公開され爆発的にヒットしている“STAR WARS"は、原点回帰でCGをなるべく避けアナログ制作に拘ったと聞いています。何でもかんでもCGばかりでは、リアリティに欠け嘘くさくなるのは当然。アクションにおいては、この部分の表現は絶対に譲れないところ・・・。いま、そのあたりが再認識されている流れは実に嬉しいことである。また語ってしまいました。失礼。
さて、そこで登場したのが“Ⅹ-ミッション”。初っぱなからモトクロスの激走で幕を開け、嘘だろうと思わせる超危険なライディングに目が釘ずけ!!思わず鍔を呑み込んでしまう。こんなシーンからのスタートですので、言わずと知れたアクションの連続。ストーリーはとてもシンプルだが、ハイクオリティな本物のスタントを観ているだけでもう心は歓喜。凄過ぎて言葉を失ってしまう。もとになった作品は、1991年に公開された“ハートブルー”という作品。この手の作品ではカリスマ映画と呼ばれてファンは多い。主演は今やハリウッドを代表するパトリック・スウェイジとキアヌ・リーブスの2人。“Ⅹ-ミッション”はさらにパワーアップしスポーツのジャンルがさらに広がり、観るものの度肝を抜くアクションの連続である。全部本物と思って観ると、「こんなこと出来る人間て、いるんだ!」と自身を疑ってしまう。同じ人間とは考えられない。ただ単にテクニックがあると言う、次元の話ではない。何か別次元の神の領域に踏み込んでいるとさえ、感じてしまったわたし。その道のアスリートたちのスタントは凄いことは、だれもが思うことでしょう。そこで思ったのが、だれがそれを撮影したのだ!!と言うことである。同じ技術レベルを持ち、更に撮影技術を持ち感性にたけたスタッフが創り上げたと思うとさらに驚愕。美しい景色の中に浮かび上がる、人間の挑戦が見事に浮かび上がる。いったい人間とは、何処まで限界を超えて行くのでしょうか?アクションはまさに100点満点。ストーリーははじめに言いましたが、シンプルに友情や限界に挑む男たちの熱い心が描き出されカッコ良いです。観たらきっとスカっとすること間違いなし。久しぶりに本物に触れた、そんな時間でした。主人公のボーディ(エドガー・ラミレス)とユタ(ルーク・ブレイシー)の2人もカッコ良かったです。
※物語の軸に、環境保護の話がからむ。偉大な先人が残した教えに、自然への敬意と同調が描かれている。さまざまな危険きわまりないチャレンジの中で、時に友を失うこともある。そんな時に交わされる台詞
“責任は自分でしか負えない!”って格好良過ぎます。忘れられないひと言です。あと、山でゴミをさりげなく拾うシーンも素敵でした。