

2015.Nov.27
観たくてしょうがなかった作品“007スペクター”。公開日に観に来ました。昔から大ファンの007シリーズ、ジェームズ・ボンド。スパイ映画の先駆者でかつ現役のヒット作品である。こんなに息の長い作品があるだろうか?イアン・フレミング原作の小説をもとにはじまったシリーズ作品は、今回で24作目にあたる。イアン・フレミング没後、何人もの作家がシリーズを引き継いだが、評判はいまひとつだったようである。近年はオリジナルの想定を残しつつ、オリジナルの脚本で映像化を進めているようだ。1962年“007ドクター・ノオ”が初上映されてから、すでに50年以上が立っている。凄いことである。
ジェームズ・ボンド役はすっかりはまり、風格さえ感じるダニエル・クレイグ。今回で四作目となる。先ほども言いましたが、ここまで長く続いている作品は回りを見回してもありません。それはやはり内容はもとより、すべての娯楽要素が映画という映像表現の中にギュッと凝縮された作品となっているからである。観客を必ず満足させてくれるのも、息の長い証かも知れません。今回の“007スペクター”も初っぱなから派手なアクションを展開しアッと言う間に画面に引きづりこんでくれます。風格と先ほど言いましたが、ダニエル・クレイグだけでなく作品そのものがまさに風格を醸し出しております。このシリーズ、コアなファンは見所がいっぱい。例えば冒頭のオープニング映像から楽しみがはじまります。ここだけでも充分楽しめるクリエイティブな映像表現は、テーマ音楽との融合でスタイリッシュかつセクシー。まさに007の代名詞とも言えます。女性のシルエットをモチーフにした一貫した表現は、タイトルデザインとしても秀逸。さらにファッションや身につけるアイテムの数々もセンスにとんだものばかり・・・。庶民には贅沢な品ばかりだが、ボンドなら許される。今作でも懐かしいアイコンのひとつ「アストン・マーティン」が登場し、派手なカーチェイスを拡げ多いに盛り上げてくれています。映画の中でその値段5億○○万とか言ってましたが、いつものように惜しげも無く使い、最後はア~ァ!!とやってくれます。気前のいいところも、相変わらずカッコいいです。なんだか話をしているだけでワクワクして来ます。話したいことがいっぱいあり過ぎて、困ってしまう程です。もともと話し始めると止まらないタイプの人間なので、いつも脇に話がそれて迷惑をかけています。ですので、今日はこれくらいにして、後は自分の目でどうぞ確かめてください。最近観た日本映画「○○○○」と比較してはいけませんが、この総合的映画のクオリティは到底及びません。ニッポン頑張れ!!
P.S. 今回メガホンをとったサム・メンデス監督は、1999年にデビュー作“アメリカン・ビューティ”でいきなりアカデミー賞監督賞を獲ってしまった気鋭の監督。前作“スカイ・フォール”に続いての作品は、今までのシリーズに敬意をはらった、実に味わい深い気品と風格を見事に表現してくれました。次回作も是非お願いしたいものです。わたしが言える立場ではありませんが・・・。
もうひとつ、通称ボンド・ガールと呼ばれているヒロイン2人。どちらも大好きな女優さんで、ひとりはイタリアの至宝とも称賛されているモニカ・ベルッチ(マレーナ主演)。出演時間がちょっと短いのですが、やっぱり素直に奇麗です。もうひとりはいま一番注目している女優さんレア・セドゥ。彼女の主演した作品“アデル・ブルーは熱い色”を観ていらい、大フアンになりました。この作品でもその魅力を遺憾なく出してくれています。どこから切っても、楽しめる金太郎飴の007でした。