2015.Oct.13
こんなにもリラックスして、観れた映画は久方ぶり。そしてベテラン俳優の演技を思う存分堪能させてもらいました。ロバート・デニーロを知らない人など存在しないだろうと思うわたしだが・・・。この作品に70歳を過ぎても、なお輝きを失わない彼を観て、きっと今日からまたファンが増えること間違いなしと再確認。イヤ~~ッァもうカッコよ過ぎです。いままでも男臭いカッコいい男を何度もみせてもらいましたが、今回は熟成したワインのような包み込まれる味わいである。ワインの味など全然解らない私が言うのも変ですが?何と言うかまろやかで深みのある感じをどう表現したらいいかと、思い浮かんだお酒がワインでした。沁みるビールでもほろ苦いウイスキーでもないとなると、そこはワインかなっと??いや~っ、もしかして日本酒かも???いや、きっとそうです。時間をかけ丹念に丹念につくられた大吟醸の味わいに違いありません。映画の中で女社長のジュールズ演じるアン・ハサウェイと、70過ぎの新人社員ベンを演じたデニーロの二人が交わすお別れの言葉「サヨナラ!」がまさにそれです。なんで「サヨナラ」って言葉が使われたか解りませんが、きっと監督さんは日本びいきでその上にそのいぶし銀の老紳士にその味を重ね合わせたに違いありません。でもこの言葉、スンナリこころに響き温かいぃんです。みなさんもきっと感じてくれると思います。こんな70歳に自分はなれるだろうか?現時点を観る限りぜったい無理。60年も歳を重ねてきた自分が憧れてしまうほど、深い懐と限りなく澄んだ愛の力を存分に見せつけられました。も一度カッコイイ!!(心の叫び/無理は承知で、近づけるようガンバッテみようと思います。)
さて、もうひとりの主人公を演じたアン・ハサウェイ。こちらも美しさはもとより、頑張り屋の女性社長を見事に演じていてとても魅力的な演技を披露しています。アカデミー賞助演女優賞をもらった“レ・ミゼラブル”。その名を不動にした“プラダを着た悪魔”そして“ダークナイト・ライジング”のキャットウーマンなど、数えきらない存在感をみせてくれた彼女だが、わたしは今回の彼女が一番好き。強さの内に秘めた繊細な女性の弱さがとってもこころに響き、ますますファンになりました。
ちっとも物語のことには触れず、いっきに話し込んでしまいましたが中身は自分の目で確かめてください。
ストーリーは新しい時代の魅力と古き良き時代の魅力を、実に見事に融和させた演出が見事でした。ビンテージの鞄や服もカッコよかったし、最先端のファッションやIT駆使した生活感も悪くないと思わせてくれました。何故ってデニーロがあんなにお茶目に、そして好奇心旺盛にフェイスブックなんかはじめているところをみせられれば、歳は取ってもこうでなきゃ人生つまらないよなってと心底思いしらされます。デニーロ最高!!!!!
と言う訳で、渋いデニーロとチャーミングなアンを観に、映画館へ出かけましょう。