
2015.Aug.14
某TV局で放映されているアニメ“団地ともお”という番組はご存知でしょうか?ほんのりと昭和の匂いがする物語が、なんか妙に懐かしくこどもの本質を良く捕らえている良作です。設定は現代だがワンパクで無邪気な、まさに昭和のこども“ともお”。ときどき偶然見るのだが、不思議と良く泣かされる。笑いをおりこみながら、こころにヒットする切れ味がある。わたしはこのアニメの隠れファン。2月に最終回が放送され、とても残念でショックだったのはわたしだけではなかったようです。
それは終戦記念日前日の朝、いつもより長い枠として放映されました。あれ!なんでやってるの!!と思いつつ画面に食いついたわたし。いつものようにドラマははじまり、ともおと同級生たちの夏休みの生活がはじまった・・・。題は「〜夏休みの宿題は終わったのかよ?ともお〜」“戦後70年の夏”がテーマで、夏休みに、大きな風呂敷を背負ったおじいさんとともおが出会い、おじいさんが戦争の思い出を語る・・・という話。いつもながらこどもの目線にたった、実にいい話でやっぱり泣かされました。かいつまんでチョッとだけ感動したところを話しましょう。終戦記念日についてともおが言った言葉が胸にグッときます。学校の夏休み登校日、教室で終戦記念日ついての話があり
「その日、戦争が終わって喜こぶのは解るけど、戦争で多くの人が亡くなって悲しい訳でしょ。だったらその日は嬉しいのか悲しいのかどっちなんですか?先生!!」と言われた先生は言葉が詰まってしまいました。この質問に答えられる大人は何人いるでしょうか?
もうひとつ印象に残ったおじいさんとのシーンがあります。おじいさんが戦争当時のいろいろな辛いことや苦しいこと、そして悲しいことなどを話す。聞きながらちょっと飽きて来たともおが何気に発した言葉
「もし戦争に勝っていたら、その日はお祝いの日になるの?」・・・。これにおじいさんが激高するシーンである。ともおは“そんな話わからないよ!”と大声をあげ泣きながら家を飛び出す。これには参りました。そして、後でちゃんと謝りに行ったともおが、なんと愛おしく感じられたことか。
見終わって改めていろいろと考えさせられました。戦争について子どもたちに、ちゃんと善し悪しを説明出来るのだろうか?わたし自身も戦争を知らないのに・・・。
こんな思いをさせてくれた番組に感謝です。なぜ戦争はおこるのでしょう。だれが戦争を始めるのでしょう。そんな問題もすこし物語の中に見え隠れしています。とてもいい番組でした。出来れば小6の息子と見たかったですね。是非、再放送を!!