2015.July.10
待ちに待った“ターミネーター/ジェニシス”が公開されました。第一作が公開されたのは、もう30年もむかし。新作はシュワちゃんこと、アーノルド・シュワルッツネッガーと一部をのぞきキャスティング総入れ替え。新鮮な顔ぶれですが、やはりシュワちゃんあっての“ターミネーター”。演出も粋な計らいで、T-800に年を重ねさせ登場させています。エッ!?ロボットって歳をとるの・・・。って思うひとは多いはず。映画を観てどうしてなのかは、自分で確かめてください。
“ターミネーター”といえば数あるSF作品の中でも、金字塔と呼ぶにふさわしい名作。1・2作はジェームス・キャメロン監督が手がけ、その演出力と卓越した映像技術で私たちファンを唖然とさせてくれました。いま観てもあの緊張感に溢れたストーリー展開は、ハラハラ・ドキドキの連続で何度観ても感動です。その監督が今回の作品を絶賛しているのであれば、観ない訳にはいきません。「アイル・ビー・バック」の名セリフとともにT-800が帰って来ました。それも最新合成技術を駆使して3世代のシュワちゃんを観ることが出来ます。今回の製作スタッフが、キャメロン監督に敬意をはらってのオマージュを捧げたかたちに仕上げファンも嬉しい限り。今回のT−800はサラ・コナーの守護神(ガーディアン)として、ユーモアを絡めての大活躍。いままでの作品を観ていない人たちでも、納得の面白さになっております。わたし個人は第一作の緊張感が忘れられず、いまでもシリーズ中で一番と思っています。ただ比べる必要もなく、どの作品もシリーズものにありがちな惰性的造りがないのは凄いと感じています。4作目などはシュワちゃんこそ出ませんでしたが、それまでとは違った角度で切り口を拡げとても面白かった作品でした。物語は基本繋がっているのですが、一本一本は単品として楽しむことの出来る作品です。
今回もまた新しい作品と捕らえてみて、まったく問題のない作品となっています。「未来を、取り戻せー。」のキャッチ・フレーズどおり、またまた時空を飛んで歴史を変えるという仕組みは今まで通り。これを観る限りこの作品は永遠に繋がり、終わりなきスパイラルの世界を生んでしまいそう。それはそれでファンにとっては嬉しことなのかも知れません。でも、シュワちゃんのかわりはどこを探しても見当たりません。元気なうちにまとめてくれると、私自身はとっても嬉しいのですが・・・。
今回サラを演じたエミリア・クラークが新鮮で、その美しさは半端なく、そして強い女の発展途上がとても初々しい印象に残りました。彼女はブロードウェイでも活躍する若手の成長株で、「世界で最も美しい顔100人」に3年連続でのトップ10を果たしているそうです。今後の彼女に目が離せません。ジョン・コナー役(T-3000)のジィソン・クラーク、カイル・リース役のジェイ・コトニー、T-1000役のイ・ビョンホン、みなしっかりと役になりきりいい連携を観せてくれました。嬉しかったのは、刑事役で脇をかためたJ・K・シモンズの登場。昨年“セッション”で見事アカデミー賞助演男優賞を取った、あの演技は生涯忘れられない素晴らしいインパクトを残しました。ちょっともったいないくらいの出番でしたが、また会える日を楽しみに待とうと思います。みなさん、シュワちゃんを観に、劇場にGO!!