2015.Jun.22
1979年に公開された“マッド・マックス”が再び降臨。いまから38年前に公開され、映画ファンの度肝を抜いたアクションシーンの数々で、死亡説まで飛び出したバイオレンス映画の再登場です。この映画のファンはいまも多いはず・・・。当時オーストラリア映画というのが、なんかうさん臭くちょっとためらいがちに鑑賞したところこれが大当たり。そんな映画だった“マッド・マックス”。超低予算で創られたのは有名で、その原因はほとんどを車やバイクの改造にあてられたと聞く。その上暴走族役のエキストラはすべて本物だったそうです。だからあれだけリアルな雰囲気が出せたのだといまさらの納得です。あの映画で主役マックスを演じたメル・ギブソンは、そのままスターダムに上り詰め押しも押されもしない名優、そして監督になりました。その後シリーズ化され3本の作品とも大ヒット。これぞアクション映画と言った、その道の代表作になりました。
さて、“マッド・マックス(怒りのデス・ロード)”38年ぶりに私たちのもとへ再び姿を現してくれました。それも同じ監督のジョージ・ミラーにより・・・。これは期待しない訳がありません。いまの映像技術の凄さは、38年前と比べようがないほど進んでいるのは事実。それを考えると何だか、武者震いが起きて来ます。今回の映画は、マッド・マックス2のリメイクともいえるスチエーションの時代背景で、核戦争後の退廃した世界が舞台。今度の映画も前シリーズをさらに超えた、アクションの連続。超ド派手な演出は、男たちにはたまらない。相変わらず出るは出るはの改造車のオンパレード。それが、砂漠の中をひた走り、派手に壊れてゆく。操るキャラたちもエキセントリックで、まるでサーカスでも見ているような感覚になります。物語はもちろんあるのだが、そんなのどうでもいいというほど徹底した破壊と暴力を観せてくれる。ここまでくるともうアートかも知れません。衣装やメイク、改造マシンとどれも徹底した拘りが迸る。また何より嬉しいのがCGに頼らない映像表現が本当に嬉しく、監督が超カッコ良くそして今まで以上に好きになりました。
今回マックス役を射止めたのは、クリストファー・ノーラン監督のダークナイト・ライジングで宿敵ベイン役を演じたトム・ハーディ。同監督のインセプションにも出ているがこちらはあまり印象に残っていません。ベイン役の時はマスクで顔が被われ素顔が見えなかったので、今回はじめてお顔を確認。とはいっても今回もはじめ鉄仮面を装着しています。このひとよっぽどマスクに縁があるようです。結構イケメンですので、これからは思う存分顔を出してください。次回も期待しています。今回の映画は私が思うに、マックスが主役でなく、片腕の女闘士フュリオサ大隊長だときっと皆が思うはず・・・。その役をこなしたシャリーズ・セロンは、めちゃカッコイイし男前。さすがアカデミー賞女優で役への取り組み方が半端ではありません。凄すぎる、脱帽です。凄い美人なのを知っているので、感動ものです。これだけでも一見の価値ありです。最後に次回作が待ち遠しい、映画がまたひとつ増えてしまったことをお伝えし筆を下ろします。