
2014. Mar. 17
27年ぶりにリニューアルし登場した「ロボ・コップ」を鑑賞。当時その暴力的描写が話題になり、映画ファンの度肝を抜いたSFバイオレンス映画が再び甦った。人間とマシン(ロボット)の合体した警官の活躍が描かれた映画は、主役マーフィー(ピーター・ウェラー)の殉職シーンで腕が吹き飛び血が飛び散るなど、過激なシーンにR指定が入ったり、カットされ劇場公開されたりと話題の多い作品である。低予算で創られたにも関わらず大ヒット!シリーズ化され3部まで公開された。相棒役の婦警をナンシー・アレン(殺しのドレス)が演じていたのが、特に印象に残っている。役名がアン・ルイス???この名も忘れられない・・・。3部ではとうとう彼女までロボ・コップになってしまったのには驚かされたものだ。
さて、今回甦ったロボ・コップ。27年という歳月を経て、どのように復活するかが大きな見所。コアなファンが多い作品なだけに、見る目の厳しい状況は仕方あるまい。CGや特撮技術など当時とは、比較にならないほど発展している映画業界。当然期待は膨らむばかり・・・。内容は昔の作品とそう変化しておらず、むしろ大切に演出しているような印象である。先ほどお話した暴力的描写もあるにはあるが、割とソフト。前作に比べると物足りないファンもいるかも知れない。人間の生き残った部分と、マシンを合体させた研究室のシーンがかなりリアルで現実味をおびている。近い将来こんなことが実現するのでは・・・と思う。この映画は他のヒーローものと、一線をひいているのは命の尊厳をテーマに描いていることのほかならない。バッタバッタと敵を倒していくヒーローではなく、生まれ変わった自分との葛藤を軸に於いた人間ドラマ。人間なのかマシンなのかと苦しみもがく主人公の姿に、他にはないヒーロー像が浮かび上がる。身体は強くともこころは繊細。それはまぎれもなく人間だという証。物語の後半ではコントロールパネルを操られ、人の感情を消去されるところがある。これは人類への警鐘に他ならない。まだシリーズは続くようだが、きっと腹黒い輩が群がり彼を苦しめるに違いない。そんなストーリーが続くのかと思うと、なんか不安な気持ちになりました。shoji植草
P.S. 27年前映画が公開される前、ロボコップのキャラクターデザインが「宇宙刑事ギャバン」に酷似していたため、当時の監督から日本のメーカーに許諾の手紙が送られたのは有名な話である。また、桑田二郎作の「8マン」に設定がにているという話も・・・。いづれにしても日本のキャラは、昔から一目置かれていたということです。