
2014.Feb.12.
みなさんには子どもの頃に読んだマンガで、今も忘れることの出来ない作品はありますか?今日は身勝手ですがわたしの選ぶ、そんな作品の紹介です。沢山あるなかで特に、心を揺さぶられた作品を2点ご紹介します。わたしたちの小さい頃は、マンガを読むと馬鹿になると言われ、なかなか自由に読むことが出来ませんでした。今思うと、マンガのせいで馬鹿になる訳ではなく、マンガばかり読んでいて勉強しないので、親が意味もなく子どもを叱る言葉だったに違いありません。考えるにマンガには失礼なことをしました。取りあえずお詫びし、さて本題です。

一冊目は、小学校5年生の時、クラスの女の子に借りて読んだ感動の物語。松本零士作品“エスの太陽”。デビュー当時の松本作品で、子犬が主人公の話。簡単に説明すると、動物版の“母を訪ねて三千里”です。どのシーンで泣いたのかは覚えておらず、記憶にあるのはただ堪えきれずに泣いたこと・・・。最近ネットでその作品を見つけ購入。読み返してみると、当時の気持ちが甦ると同時に忘れ物を見つけた喜びみたいな感動を再び手に入れることが出来ました。当時生意気盛りの頃でしたので、女の子の読むマンガを馬鹿にしていて、そんな中で泣かされた思いで深い作品です。

そしてもう一冊は石川球太作品“牙王”。こちらは男の子のマンガでやはり動物が主人公の物語。こちらはサーカスから逃げた狼と犬の混血種の、壮大な北海道を舞台にした主人の敵討ち物語。数奇な運命に翻弄されながらも逞しく生き、自分をこころから愛してくれた少女の命を奪った凶暴な熊との壮絶な戦いを描き、少年のこころをわしづかみした作品。これは簡単にいうと動物版“赤穂浪士”。今呼んでも感動です。近年の作品で高橋よしひろの描いている“銀牙伝説シリーズ”は、きっとこの作品の影響が大だと思われます。紹介した2編、今はなかなか手に入りませんが、もし手にすることがあったら是非ご一読を・・・。

わたしが小5のときに描いた「エス」