2013.Aug.26
少年期にTVにかじりついてみていた「宇宙大作戦」(1966〜69)。当時はウルトラQなどが放映されていて、毎日がワクワク・ドキドキの夢気分。男の子たちにとっては、それはそれは楽しい創造世界が広がっていました。SFとしてはかなりマニアックと言われていると聞きますが、ボクたちにとってはスケールの違いはあれど、他の特撮ヒーローものとなんら変わりはありません。ただ今見ても、宇宙船エンター・プライズ号のデザインフォルムは秀逸で、なんとスタイリッシュなことか。SF映画にでてくる宇宙船は数あるものの、これほど美しい宇宙船はないのでは・・・。
さて、映画の話にしましょう。TVドラマ当時とほぼ同じ配役でクルーもそのまま、これは昔を知っている私たちには本当に嬉しい限り。TVは新シリーズからクルーメンバーが船長はじめすべて変わってしまいました。今回と前作の映画は、初期のカーク船長を中心にしたメンバーで構成。もちろんMr.スポックも健在。年代はさだかではないが、カーク船長らが若い頃の設定になっている。おおよそ船長などの任務には不向きの激情型カークと、冷静を通り越した無感情の行動をするバルカン星人のスポックのデコボココンビ。2人の会話は結構笑えるところが多い。宇宙という壮大な世界の中で起こるドラマだが、殺伐としていない人間味溢れる物語である。もちろん死という現実は常についてくる。だが、個性豊かなクルーとの関係が、実に温かく時に反目などはあるものの深い絆で結ばれている。そのあたりがおじさんたちになった今も、私たちの心を裏切らず、虜にしているのは事実です。TV以外でも何度か映画化され、長い間ファンを楽しませてくれている。感謝感謝である。
イントゥ・ダークネスは、ジョン・ハリソンという謎の敵を登場させ主役級の扱いで物語を構成している。演じるベネディクト・カンバーバッチ(長い名前)は、冷酷非常な役をどこまでもスマートに見せカークらを完全に喰ってしまいました。シリーズを知らない世代でも、今回の映画は単品として充分楽しめます。小気味よいテンポで進む物語は、観るものを飽きさせない。3Dはもちろん最新映像技術で、宇宙空間でのリアリティをどこまでも追求。嘘なのにそう思わせない細かいセットと美術には、ただただため息。それにしてもUSSエンター・プライズ号の美しいこと(シツコイ!!)。これだけでも見る価値は充分である。監督はTVドラマ「LOST」、そしてトム・クルーズ主演映画「M:i:Ⅲ」で映画デビューしたJ.J.エイブラムス。これから先、どんな映画を撮るのか楽しみな監督のひとりです。聞いた情報では、もう創られないとされていた「スター・ウォーズ」最終シリーズをエイブラムス監督が撮ることに決まったようです。事情(裏)はいろいろあるようですが、「スター・ウォーズ」がまた観れるのはファンにとっては嬉しい話。ましてやエイブラムス監督となれば、期待しない訳にはいきません。早く見たいです。今度の3シリーズは何年がかりになるのでしょう。生きてるうちに是非と願うばかり・・・。
P.S. TVシリーズでMr.スポックを演じたレオナード・ニモイがチラッとでた時は、涙がチョチョギレそうになりました。元気でなによりです。