2013.Feb.18
ボランティア活動で大忙しだった先週。わたしには映画が、疲れを癒すための栄養補給剤。小雨降る中、観にきた映画は「ZERO DARK THIRTY」。女性が主人公だが、ひさびさの骨太作品。それもそのはず、アメリカが行なった極秘作戦「ビンラディン暗殺計画」がテーマ。最近珍しい158分の長めの作品なのだが、緊張感が張りつめあっと言う間に時間が過ぎる。何処までが本当なのかは、正直わかりません。映画である以上誇張や演出もあるでしょう。それにアメリカは、いまだに正式な細かい事実内容をメディアに発表していない。もちろんモデルになったCIAの女性女性分析官は存在するらしい。極秘機密っていう話も、国をあげてのレベルですから緊張感が無い訳ありません。先ほども言いましたが、「ビンラディン」最後の瞬間がこの通りかは別にして、映画としてのクオリティはかなり高い作品です。本年度アカデデミー賞の5部門でノミネートされたとのこと。
さて映画の内容に触れるが、あるひとりの女性が「ビンラディン」を追い詰めた、という触れ込みのこの映画。主人公マヤを演じたジェシカ・チャステインは、見事に大役をこなし女の底力を存分に見せてくれる。華奢な容姿に反比例する、迫力のセリフに圧倒され小気味良い。探りあてたアジトにラディンが潜む確率を、会議で100%と言い切る。彼女をここまで駆り立てたものは何なのだろう・・・?。それは最後まで解りませんでした。冒頭のタイトルロールで9.11の時の音声が流れます。ビルに取り残された被害者が助けを求め、電話交換士とする会話が胸を突く。「・・・熱い助けて・・・。」最後は電話が切れ「ツーーーー。」そのあとに静かな声で「Oh my God!」・・・。映像がでない分リアルで、あの時の悪夢が再び眼に浮かび上がる。あの瞬間が、この映画のすべてではないだろうか?あれから10年と言う歳月が過ぎた今、いまだからこそこの映画なのかも知れません。ぜひ見て頂きたい一本です。
P.S. 冒頭パキスタンで、捕まり拷問(尋問)されていた人物を見てアレッ!と思いましたが、やはり去年最後に観た作品“愛について、ある土曜日の面会室”の主人公のひとり、レダ・カテブ。このひともただ者ではないと確信しました。
※ついでに原題は、午前0時30分を意味する軍の専門用語で、ビンラディン潜伏先突入時刻を表しているとのこと。