2012. Nov. 24
新劇場版「エヴァンゲリヲン:Q」を息子(小3)と観に。せがまれたので行ったわけでもなく、息子の感性と父の感性が一致し親子鑑賞。難解な物語なので、これを理屈で捉えるのは大人でも難しい。なので息子にこれが理解出来るのか?などと言う余計なことは考えず何かを感じることができればと・・・。途中少々こどもにはグロな描写があり心配でもあるが、それも含め受けとめることに。庵野秀明原作「新世紀エヴァンゲリヲン」は日本SF大賞をはじめ、数々の賞を取っている。アニメ放映時はさほど話題にならなかったようだが、その内容の深さから言論史や思想史などに取り上げられるなどし、いつしか社会現象にまで・・・。シュールな表現が多く、だからこそ創造力を掻立てる作品には違いない。今回の映画も、相変わらずの映像表現の高さには驚かされる。アニメという表現枠から飛び出している感がある。マシンや情景描写などいたるところに、拘りが感じられ先日見に行った「ジョジョ展」の相通じるところがある。今作品は劇場版の三作目。序・破、と来ていきなり「Q」??? 確かに観て感じたのがQ?Q?Q? おばけのQ!なんちゃって。すみません悪ふざけが過ぎました。もとい。劇中の時間があっと言う間に飛んでいて、登場人物のキャラが敵なのか味方なのかも線引きされていない状況。ただし主人公の「バカジンジ!!」こと碇シンジだけは良くも悪くもまったく変わっていない。本当に心配な子である。純粋さばかりが前に走って周りをハラハラさせる。いま時はもう存在しない人類かも?しかるにあえてそう言うキャラを今の時代にぶつけているような作為を感じてしまう。勝手な解釈だが“シンジのような、人間が自然に生きられるような世界”をと創られているのかも・・・。それにしても「ガキシンジ!!」の怒号がいったい何回出たのでしょう。新キャラも出ましたが、今回はアスカが女優賞できまり。話をもどすが難解なストーリーもそうだが敵である「使徒」と呼ばれる正体不明の物体は何。不思議なグラフック的形体と、想像を超えた力を持って暴れ回る。どう考えても人類など歯が立たないのに、なぜか人間がそれを最後は倒す。どんな作品にも必ずついて回る「愛」とかいう見えない力が、やはり最後の砦なのだろう。きっと人間の最終兵器は「愛」なのだ。兵器と愛という言葉は一緒に使いたくはない言葉なのだが・・・。
あとひとつ、すみません長くて。今回ピアノの曲が使われ予告の謎が、見え隠れしています。奇麗な曲です。そして最後に流れるヒカルの曲も、久しぶりに聞きましたがやっぱ良いですね。
話は飛ぶが、TVアニメは全然見ていないので、全くと言っていいほどEvaの知識はない。最終話は友人からぜったい観ない方が良いと言われていたのだが、何故かたまたま深夜に観てしまい「なんだ、この結末は!?」と驚愕。ちょっとオーバーだが小劇場の芝居を見せられているようで、映画から入ったわたしはいままでの創造性豊かな映像は何だったのだろうと混乱したものだった。さて、来年公開の最終章はどんな終わりを見せてくれるのでしょうか?楽しみと不安が交差し複雑な気持ちです。