2011.Jul.21
ハリーの最新作が公開になった。10年という永い歳月を経て、今回の作品で終わりを告げる「ハリーポッター」。少年・少女はもとより、大人のこころも掴んで離さなかったこの作品。はじめの作品ではあどけない子どもだった主演の3人も、10年で驚くほど逞しく、そして大人になっている。作品とともに彼らも間違いなく成長したのだろう。今回の作品は、スタート時のメルヘンチックな展開とは違い、魔法使いたちの壮絶な戦いはまさに戦争そのもの。楽しい楽しいばかりのメルヘン物語ではなく、“何のために生き、そして戦うのか?”の意味を私たちに教えているようだ。それにしても、時間と制作費をかけているだけあって映像表現は凄いのひとことにつきる。また、3Dでの上映になっていっそう臨場感が伝わり、アクションをからめ見る側を圧倒する。生きもつかせぬ展開に、あっという間にラストまで走り抜け、シリーズを見ていない人でも充分楽しむことが出来る。宿敵ヴォルデモートととのバトルは最後まで息をつかせない。もはやファンタジーなどと言えない大人向け映画となっているので、こどもたちの反応がちょっと気にかかる。はじめから登場している、謎の多いスネイプの過去が解き明かされ、すこし見方が変わる。TVでプレミアム試写の会場が放送されていて、スネイプ役のアラン・リッチマンがでていたのだが、あまりに別人だったので驚いた。ヴォルデモートは解るが、スネイプがここまで創り上げたキャラだとは思いもしなかった。この人、舞台ではかなり有名な役者さんらしい。ラスト近くのロンとハーマイオニーのキスシーンは、なんだか時の流れを感じる。みんな大人になったんだ〜って・・・そんな感じ。この先の3人(ダニエル・ラドクリフ、エマ・ワトソン、ルパート・グリント)がどんな映画に出て、どんな演技を見せてくれるのか、それも今後の楽しみになりそうだ。その日が少しでも早くくることを願い「長い間、おつかれさま」とひとことを贈りましょう。