2011.Apr.21
300(スリーハンドレッド)の監督ザック・スナイダー監督が原案から作り上げた、本当のオリジナル作品ということでやりたい放題の空想世界を描いている。映像へのこだわりは言うまでもなく凄い。テーマは「逃避」と監督は言っているのだが、最後の最後でそれは伝わる。ただすこし短絡的締めくくりな感じはいなめない。導入部のプロセスが本編にはいると消え、アクション、アクションの連続。主人公(ベイビードール)のもっと細かな心理を追うことも出来た気がする。ビジュアルの表現技術の凄さは圧巻だが、CG技術ばかりが全編を覆い、中身が薄くなってしまったのは残念でならない。5人の女優さんたちはバリバリのメークと衣装で頑張っているが、リアリティはなく、まさにゲーム感覚の演出である。男の子たちには楽しい映画?!かも・・・。わたし個人は、映画より使われていた音楽が懐かしくこころ引かれた。ユーリズミックスの名曲「スイート・ドリームス」官能的で映像にピタッとはまっていた。あらためて名曲と納得。エンディングの字幕スーパーでは映画「キャバレー」を彷彿させる演出で面白かった。いっそ、全部舞台ショービジネス風にやってしまっても良かったかも・・・。あとひとつ、なんで字幕スーパーがなく、吹き替えだけなのだろう。俳優さんたちが可哀想。