
2010.Dec.03
公開前から話題の「ヤマト」を鑑賞。多方面から話題になっていたこの映画、1974年にアニメとして登場し、子どもたち(大人も)の心をつかんだ「宇宙戦艦ヤマト」。あれから36年の時を経て、いよいよ実写版の登場である。主演もキムタク(木村拓哉)をはじめ、黒木メイサの森雪、山崎努の沖田十三艦長とそうそうたるメンバーで挑んでいる。監督も「ALWAYS三丁目の夕日」で日本アカデミー賞を総なめにした、山崎貴とくれば話題も当然。
原作のない「宇宙戦艦ヤマト」は企画書をもとに、松本零士氏がキャラやメカのデザインを担当し、アニメ化され大人気になったSFものの先駆者的作品。その後ガンダムやエヴァンゲリヨンといった、アニメオタクをつくるきっかけになった作品である。
小学校の頃に松本零士氏が描いていた「エスの太陽」という少女漫画にはまった自分。当時“少女フレンド”という雑誌に載っていて、クラスメイトの女子から借り授業中机の下で読み涙した。子犬が主人公の動物漫画で奥さまの牧美也子さんとの共作だったことを覚えている。そう言えば昔見ていたTVドラマ「高速エスパー」。三ツ木清隆主演のSFもの、たしかあれも漫画版は松本氏の作品だったと記憶している。主人公は東ひかるといい、スポンサー東芝の「光る東芝」のイメージでネーミングが決まったという逸話がある。「ナショナル・キッド」も同じかな???みなボクらのヒーローだった。
話が横にそれてしまった。映画の話に戻しましょう。この映画、漫画やアニメとは違うわたし的期待が大きかった分落第ギリギリ30点。CG技術はここまで日本も来たかという映像でした。内容を原作に忠実に再現しようとするあまりに中途半端な物足りなさが残る・・・。多少設定を変えてあるガミラスとイスカンダルの関係や、デスラー総統の表現など工夫は感じるのだがやや不可解である。アニメ「宇宙戦艦ヤマト」が金字塔と呼ばれたのは、内容のシンプルさではなかっただろうか?CGと役者にたより過ぎて、軸がぶれてしまった感がいなめない。わたしの主観ですが・・・。逆に思い切って原作を壊すくらい、新しいヤマトを創っても良かったのではないだろうか。舞台美術や衣装デザインにも不満がのこる。例えばユニフォーム、舞台設定は2199年であのデザインはない気がする。素材などにも気を使ってほしかった。また、船内の美術がすこし単純すぎてリアリティが感じられない。まだあります、乗組員の数がいくらテクノロジーが最先端であれ少なくありませんか?それこそCGの出番という気がします。ガミラス星での陸上戦などいくらなんでも無茶過ぎます。兵器だって今の時代と何ら変わらないのは???大和魂だけでは勝てません。第二次世界大戦時の戦艦大和の乗組員は約3000人と聞いています。地球を背負っての戦いにしては、無茶ぶり過ぎです。ちょっと爆発してしまいました。それだけヤマトのファンということで許してください。
最後に、地球に帰還したヤマトで最後を迎える沖田艦長のひとこと「なにもかも、みな懐かしい・・・。」はやっぱり感動するセリフですね。さて、みなさんの感想は・・・。