
2010.Apr.23
4月に観た映画だが、いままで感想を上げられませんでした。2本とも、決しておもしろくなかった訳ではありません。単にわたしの無精です。
まず、「Wolfman」。こちらは懐かしい恐怖映画「狼男」の最新版。出ている役者に引かれ見にいきました。ひとりはベニチオ・デル・トロ、そしてもうひとりはアンソニー・ホプキンス。この二人が出るとなれば、見ない訳にはいきません。さて、感想はと言うと、英国の伝統的雰囲気の中特殊効果とメイクでドキドキはさせてくれるのだが、80年代に公開された「ハウリング」や「狼男アメリカン」とさほど変わった印象は受けなかった。変身シーンはそれなりに見応えはありましたが、そう特にインパクトは・・・。主演の二人は当然の怪演だが、いいのかな?この映画で・・・。ホプキンスの首が飛んで、ニィッと笑う顔はちょっとおちゃめです。
ヒロインのエミリー・ブラントは上品な美しさで、どろどろの中のオアシス。マトリックスのエージェント・スミス役、ヒューゴ・ウィーヴィングやチャップリンの娘、ジェラルディンも脇をかため、かなり豪華な出演者である。彼女とは決して行かないことを薦めます。ドキッとする効果音の連続なので、気の弱い人も止めましょう。
2010.Apr.30
もう1本は、監督スコセッシ×主演デカプリオのアカデミー賞コンビが「ディパーテッド」以来の復活で挑むミステリー映画「シャッターアイランド」。鉛色の空と荒れた海原に揺れる船。向う先は精神を患った犯罪者だけを収容するという絶海の孤島。その名も「シャッターアイランド」。なにか聞いただけでそそられ、映画館に足を運んでいた。冒頭、島へ上陸してから収容所に着くまでの間、耳障りな効果音が続き、個人的にはうるさくちょっと気持ちをそがれてしまった。わたしは逆に、音など入れず無音の方が後の展開を強調させたように思うのだが・・・。宣伝文句は“この島は何かがおかしい。”である。観客の謎解きをせまる演出だが、結構最後の落ちは途中で気づく人が多いのでは・・・。島でおきた失踪事件解明に来た刑事テディ役のデカプリオはすっかり男臭くなり、渋みさえかもし出し始めた。はじめて収容所に入った日、中の老婦人患者が刑事に微笑みかける。不思議な感覚を覚える刑事。このあたりからすでに物語のラストは、見え隠れしはじめているのだが・・・。「ガンジー」でアカデミー賞を取ったベン・キングズレーの存在感は凄い。また、脇を往年の名優マックス・フォン・シドーらが固めて深みを増している。観て損はない気はいたします。ラストでテディの選択した、こころの結末が悲しい。