09.Apr.17
小雨が降る春の金曜日、25年ぶりに国立の駅に・・・。正確には覚えていないが、むかし友人を訪ねこの街に来たことがある。当時下町生まれのわたしは、どことなく上品なこの街に憧れを感じていた。車窓から見えた駅前の街路樹通りはむかしのままそこにあった。東京に住んでいても、降りたことのない駅はたくさんある。不思議だが人の生活範囲は以外に狭い。もっといろんな街を知ることは、大切なことと最近よく思うことがある。山関連の雑誌の仕事で、知り合い13年くらいのおつき合をしている画家の木部さん。個展の案内をいただき、久しぶりにこの街に・・・。
偶然なのだが、最近別の友人I島さんが木部さんを、バードウォッチを通じ知っていることを聞いた。彼も自然愛好家で、いつも双眼鏡をたずさえ街を歩いている。もちろん鳥を愛でるためで、あやしい人物ではない。長く生きていると、人と人が不思議と繋がっていることがある。
個展のギャラリーは北口から数分のところにあった。近づくとガラス張りのそこに木部さんが談笑している姿。「こにちわ〜。」と入るとご丁寧に「遠くまでわざわざと」と深々と頭を下げられ迎えられた。と同時にお酒の香。まさに木部さんである。まずは作品をしっかり鑑賞。相変わらずの繊細なタッチに、目をこらし深いため息を漏らす。テクニックを超えた、自然への愛情がそこに描かれている。その場にいらした木部さんの郷里(青森)の後輩の方をまじえ楽しく会話。そこにさっき話をした友人が現われ、時間を忘れ時を過ごしていた。仲間ってこんなふうに繋がっていくのだと、つくづく感じたわたし。
いい時間を過ごした。木部さんこれからも良い絵を描いて、こころを癒してください。それとお酒は控えめに・・・。
はなに想う-木部一樹個展
会期/2009・4.8〜4.20
11:00〜19:00
(最終日17:00まで)
会場/Gallery 街角
国立市北1-2-40
Tel.042-577-0370