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春だと言いうのに、朝から大雨。そんな中出かけた「月島温泉」の味は・・・。
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銭湯探訪65 月島温泉(中央区月島3)

2024.3.26.

今日は朝から大荒れの天気。横殴りの風と強い雨足に、傘が役に立たない。こんな日に限って定期検診の日で、月島近くの病院へ。いつもは自転車を走らせやってくるのだが、さすがに今日は電車を乗り継ぎやってきた。午後の検診だったので余裕を持ってやって来たが、検診の結果は良好。手術の話も出ていたが、このまま様子を見ることに・・・。

さて、こんな日だからと家に閉じ籠るのが普通のおじさん。私は普通じゃないので、せっかく中央区まで来たのだからと、後2ヶ所を残すのみとなった銭湯の一つ「月島温泉」へと病院から歩いてやって来た。ちょっと道に迷ったが、無事目的地の銭湯へと辿り着いいた。月島は“もんじゃ“で有名なのは、みなさんご存知。何度か来たことがありますが、まさか銭湯があるなんて知りませんでした。雨に打たれビショビショになりながら、やって来た銭湯は「もんじゃ焼き店」が立ち並ぶアーケードのちょいと引っ込んだ所にある。うっかりすると通りすぎてしまうので、気をつけましょう???私は通りすぎ、交番で聴くハメになりました。駐在さんがそこにある赤いのぼりの路地を入ったところと教えてくださり、「熱ったまって来てください!」と温かい言葉。この一言は入る前から、心がほっこり・・・。ここらあたりは昔ながらの下町の人情を感じます。

路地を入ると、突き当たりに突然現れた観音様。その名も「月島観音」。開運を願う観世音が祀られ、地元に愛されているらしい。その横に大きく鎮座する看板に、これまた大きな彫られた金の文字「月島温泉」。完全に「月島観音」を食ってしまっています。通りからは見えませんでしたが、この看板、通りの表に出してくれると嬉しいなぁ~~~っと勝手に心で呟くわたし。

早速2階にある受付へと上がると、自販機。最近はこのパターンが当たり前になり、以前のように戸惑うことは無くなった。受付にチケットを出すと「2時間ね!!」と一言。ついでにいつも通りスタンプ帳を出すと、これまた「手が悪いから、自分でやってくれる!」とスタンプとスタンプ台を出された。なんとも無愛想なおじさん。滅多にないことだが、前回の「ふくの湯」でも同じ感じだったのを思い出した。経験だが、客商売だからとあまり思わない方が良いかもしれない。ご時世ということもあるだろうし、人で不足で大変だと思えば、これも仕方ないこと。それに一見(芸)さんのお客には関心がないのも、頷けます。あとでNETで検索するとご主人の無愛想は有名みたいでした。なるほど・・・と納得。でも帰りに店を出る時、常連さんと話している所に遭遇しましたが、優しく言葉を交わしていたのできっと良い人なのだと思いました。

さて、銭湯ですがコジンマリとまとまった銭湯で、お客はやはり地元のお年寄りばかり。壁のそちこちに張り紙があり「黙浴」と書かれています。それ以外にも至る所に「注意書き」の張り紙のオンパレード。銭湯におけるマナーの徹底を促す表示は、当然のこと。確かに最近はマナーを知らない客が多いのも確かである。一つびっくりだったのは、サウナ横の水風呂の壁に「サウナ利用者専用」と書かれていたこと。これはちと厳しいかも???私はサウナも利用したので、やっぱ嬉しかったです。浴場は特に装飾などもなく、至ってシンプル・富士山の絵もなく殺風景だが、清潔感にはあふれていた。ビルの中の銭湯特有で、天井も低い。個性と言えば、お湯が妙にスベスベしていた。HPに書かれていたのだが、軟水のお湯と謳われていた。なるほどである。肌がスベスベして、なんだか綺麗になった気分である。1時間ちょっとの滞在でしたが、冷え切った身体をしっかり温めてもらい、帰路につきました。表に出るとすっかりあたりは夕闇に包まれ、もんじゃ屋さんの街並みは、一斉に灯りを灯していました。今度ゆっくり「もんじゃ」を食べに来ようと思います。お疲れ様でした。

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# by eddy-web | 2024-03-28 00:00 | Love ゆ Tokyo(銭湯探訪) | Comments(0)
3月小雨ふる中、久しぶりの銭湯探訪は文京区にある評判のお風呂「ふくの湯」へ。
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銭湯探訪64 ふくの湯(文京区千駄木5

2024.3.23.

今日は息子Sと門下生M•Kを連れ立っての銭湯探訪。3月だというのに肌寒い小雨混じりの日に、わざわざの風呂巡りの旅。これが銭湯好きの性というか、なかなか判ってもらえないのが現実。それでも今日の連れは私と同じ感性を持ち、銭湯の良さを十分堪能できる仲間。Mha今回で3回目の連れ銭湯になりました。今日の銭湯は文京区にある「ふくの湯」。Netで検索し一度行ってみようと前々から思っていた場所。土日は朝8時から営業していると聞き、11時に本駒込の駅で待ち合わせ合流し、歩くこと10分。今回はすんなり目的地に到着。今回で64ヶ所目になる銭湯は、今まで行ったどこの銭湯とも違う外観が特徴で入る前から期待度はMax。ブログ用の写真をサクッと撮り、いざ入場。玄関を入ると正面にフロントがあり「はじめてですか?」と尋ねられた。「はい!」と答えると、ぶっきらぼうに「そこの自販機でチケットを買って」と言われまずは購入。銭湯も昔と違い、自販機の時代になりました。個人的には昔ながらの番台に座ったお店の人に小銭を渡す、そんな時代が好きな私ですがそこは時代の流れに合わせ・・・。どんどんと減っていく銭湯を考えれば、合理化は当たり前のこと。コミュニケーションが薄くはなっているのは寂しい限りだが、なくなるよりはと思っている。受付を早々に済ませ、脱衣所への暖簾(男湯)をくぐり中へ。2011年にリニューアルしたと聞く店内は清潔感があり、なかなかの作り。ロッカーの番号表示「い・ろ・は」が昔風で、まず目を引かれた。新しく生まれ変わっても伝統にこだわる店主の思い入れが伝わる。サクッと着替え、ルーティーンの体重計に上り、いざ浴場へ。

目に飛び込んできたのは正面に配置されたペンキ絵の富士山。小ぶりの絵ですが「赤い富士山と松の枝にとまるに鷹(?)」の配置が絶妙で、どうやら女湯との連作になっているよう。チラッと見えた女湯の絵は鷹が飛んでいました。洗い場から見えただけなので、決して覗きではありません。男女の仕切り壁がこれまた木枠で創られた襖風の演出。そこには月夜に大空を舞う弁財天の絵が・・・。美しい絵はとても優雅で思わず見入ってしまう。正面位鎮座する湯船は木枠で括られ純和風。お湯は紫色(ブルーベリー薬湯)に染まり、何か今までにない雰囲気。湯船の脇に小さな灯籠の柔らかい光が灯り、まるで旅館の雰囲気。洗い場もセンターに六角形に模られたラカンの設備がとてもモダン。この辺りの演出も店主のかだわりが溢れています。素晴らしい空間ですが、ひとつだけ残念だったのは天井が低いのて洗い場がやや手狭なこと。贅沢言ってすみません。このスペースは家族連れにはたまらない、空間ではないでしょうか?お湯はややぬるめでしたが、薬湯の効果か5分も使っていると汗が吹き出してきました。水風呂も隣接され、熱った体を浸すと全身の毛穴が閉じて気分爽快。この瞬間がたまりません。最近、家族から年なのだから「急に水風呂なんかに入って死なないでね!」と注意を受けています。「ハイハイ」と聞いていますが、すみませんやめられません!!許してください。今回は珍しく1時間くらいの滞在となりましたが、3人それぞれに「ふくの湯」堪能しました。上がってからフロント前でコーヒー牛乳やサイダーで喉を潤し、銭湯を後にしました。雨は上がっていて、冷たい風が熱った体を優しく包んでくれました。

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P.S. 銭湯上がりに昼食をと歩きましたが、飲食店が見当たらずそのまま、「飯田橋」に行き食事をしました。この日は息子Sの誕生日。私もつい先日70歳(古希)を迎えたばかりなのですが、門下生のMがお祝いするのでご馳走させてくださいと・・・。こちらから誘っての巡礼旅なのに、申し訳ないことをしました。ありがたくご馳走になり、普段とはまた違った話を沢山し、夕方それぞれの家族が待つ街に帰って行きました。次回は来月にと約束し、こうして楽しい一日は終わりを告げました。




# by eddy-web | 2024-03-24 00:00 | Love ゆ Tokyo(銭湯探訪) | Comments(0)
よもやまシネマ679 “月”
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2024.3.18.

静かに話題になっている作品、“月”を観てきました。映画のテーマは人間の中にある「虚と実」「表と裏」「善と悪」という、誰もが少なからず持っている感情の奥にある歪なものを手探りで掬い描いている。映画鑑賞した後、すぐに感想を書く気になれなかった。それは内容はもとより、この作品を作り上げたスタッフや関係者の方たちの覚悟が強く感じられ、軽はずみにコメントをかけることなど出来ない、そう思ったからである。ジャンルでくくると、社会テーマではある作品なのだが、そんな軽い言い方などできない作品だと感じました。冒頭、暗闇の中をひとり歩く主人公・洋子(宮沢りえ)の不安なh表情をした姿が映し出される。足元が映し出され、瓦礫の中を歩く足音だけが響く。辿り着くと目の前に現れたのは、目を疑いたくなるほどの光景。いったい何が起きたのか?そしてこれから何が起こるのだろうと心が揺らぐ・・・。この瞬間から私は完全に画面の中に吸い込まれていた。

物語は人間が抱える「業」の深さに切り込んだ問題定義を創り上げている。観終わるとすぐに、「人間てって、いったい何者なのだろう?」と自身に問いかけてしまう。人は無意識に「嘘」を都合のいい形で、使っている。これはどんな人間も一緒で、そこに特別な感情もなく当たり前のように使っている。これが果たして良いことなのか?悪いことなのか?を考えせられる映画ではないでしょうか?解っているのに、変えることのできないもどかしさを突きつけられる。ラストに少しだけ希望の光が見えた気もするが、しばらくの間モヤモヤした時間が続いてしまった。大きな課題を残す、そんな作品ではないでしょうか?

映画という表現での挑戦的アプローチですが、映画という枠を飛び越え自分の生き方を考えさせられます。重たいテーマの映画です。でも、目を瞑らさずしっかりと現実に目を向けないといけないと気付かされる。答えを見つけるのは大変ですが、人として考える時間はとても大切なことだ・・・。

日本の映画がこのような作品を作り上げたことに、驚きを覚えます。スタッフの強い覚悟を感じると、はじめに言いましたが観る側にも覚悟を持って観る姿勢が必要です。答えは見つからないかも知れません。私は残念ですが見つからないで、ず~~っと引きずっています。「清く、正しく、美しく。」なんて、絶対無理な人間ですので・・・。それでも一生懸命に生きることだけは、続けたいと思います。

物語の原作は2016年に社会を震撼させた事件「津久井やまゆり園事件」を題材に書き上げられた小説。相模原市にある知的障害者施設で発生した大量殺傷事件を、2017年に今作と同じ題「月」として発表したもの。ノンフィクションではないもののの、深い洞察力を元に、人間の「業」が持つ不確かさを抉り出しています。この原作を映像化するのには、並々ならぬ覚悟が絶対に必要とされることは読めばわかるテーマ。わたしたちが生きる社会において、最もタブーとされる未知の領域に足を踏み込むという作業は生半可なことでは出来ないことだったに違いありません。監督は“舟を編む”で第37回日本アカデミー賞最優秀作品賞および監督賞をW受賞した、石井裕也監督。近年(’23)“愛にイナズマ”を発表し、若者の指示を仰いでいる気鋭の監督さん。40歳という年齢でこの難しいテーマに挑んだことに、感謝と尊敬の念をいだきます。プロデュースしたのは“新聞記者”、“空白”などを手掛けてきた故・河村光廣氏。常に社会の矛盾に目を枯らし、タイムリーに話題作を提供してきた。その河村氏が最も挑戦したかったと語っていた作品が今作 “月”。オファーを受けた石井監督ものちに「撮らなければいけない作品だと覚悟した」と後に語っています。そして選ばれた俳優陣は今一戦で活躍する精鋭の映画人たち。主人公・洋子を演じた宮沢りえさんをはじめ、加害者となるさとくん役の磯村勇斗、同じ施設で働く陽子役の二階堂ふみ、そして洋子の旦那さま藤堂昌平役のオダギリ・ジョー。皆さん渾身の演技には、何度も息ができないほどの強い感性が迸り共感を覚えました。どれだけ賛辞をしてもしきれないほどの、感動をいただきました。何度も使っている言葉「覚悟」が台詞ひとつひとつに乗っかり、魂が揺さぶられました。

絶対に見てほしい、いや見なくてはいけない作品です。すでに記憶から薄れていっている、事件ですが終わっていないことを改めて見つめる機会ではないでしょうか?

P.S. 映画とは関係のない話ですが、少しだけお話しをします。私の2歳年上の兄は知的障害を持ち、この世の生まれてきました。今も静かに暮らしています。幼い頃、ずいぶん虐められた記憶があります。それでも家族は特にそれを気にすることなく(気にはしていた?)生きてきました。私が15歳のとき母が亡くなり、お通夜の席で一番好きだったおばちゃんが「よっちゃん(兄)のことをこの子がいなかったら、こんなに苦労はなかっただろうに・・・」と呟いたことを、今でも忘れることができません。妹のことを気遣っての言葉だった飲み込めるようになったのは、それから数十年。お袋が亡くなった年(50)くらいになってから・・・。私も見て見ぬふりを続けてきた人間のひとり。死ぬまで答えを探して生きていくのだと、覚悟を決めています。

※磯村勇斗くん、本年度の最優秀アカデミー助演男優賞、受賞おめでとうございます。ふさわしい演技だったと心から思います。これからのさらなる活躍を期待しています。



# by eddy-web | 2024-03-20 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネア678 “デューン/砂の惑星パート2”
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2024.3.15.

デューン/砂の惑星パート2が公開されました。2021年に第1作が公開され、その年の映画賞を数多く獲得し大きな話題となった作品です。原作はフランク・ハーバートによる同名小説「デューン・砂の惑星」。1965年に発表された抒情詩的SF作品は、二部作構成の物語。壮大で重厚な物語は、映像化が困難と言われていました。1971年以降何度も映画化が試みられたが、その度制作までには至らなか作品。それでも1970年以降、ようやく映画・TVを含め4作品が創られましたが、どの作品もあまり高い評価を得ることができず、製作者には大きな壁となっていました。

そこに挑戦したのが名匠ドゥニ・ヴィルヌーブ監督。かのSF映画の金字塔とまで言われる名作、ブレード・ランナーの続編2049を手がけ、前作に劣らない高い評価を得て、デューン新作監督に抜擢。その期待に応えた作品は、その年のアカデミー賞を含め多くの賞に輝いたのは記憶に新しい。

さて、今作は前作の続きとして描かれたストーリーで、さらにスケールアップせてたスペクタル作品となっています。ブレード・ランナー同様に宗教色の強いテーマは、微妙で繊細な表現の難しさを孕んでいます。それを表現するのには深い洞察力が求められ、小手先のテクニックでは到底観客の心に響くものにはならない。ある意味、品格が求められるようなテーマです。そう言う意味では、ハードルが高いためVFXに頼りすぎない演出が求められる。まず子ども向けの面白いだけのSF作品でない事だけは間違いありません。大人の鑑賞に耐えうることはもとより、難しいテーマをどう理解させるかなど、監督の手腕が問われる作品ではないでしょうか?きっと好き嫌いが大きく分かれる作品です。

さて、デューン/砂の惑星パート2の感想です。個人的には前作を上回る出来と、受け止めています。難しい物語の構成なので、あらかじめ前作を観ておく事をお勧めします。私は逆に観た後に確認しました。登場人物たちが複雑に絡み合った内容ですので、その関係図はかなり重要だと思います。また、観念的表現をベースにした宗教感が描かれているので、この辺りも複雑かつ感性の多様性を求められる作品です。現代社会にも通ずる大きなテーマ(因果応報)が見え隠れしています。答えを見つけるのが難しい作品ですので、ついていけない人もいるでしょう。

それでも私は、原作の複雑な内容をかなりシンプルにしているように感じました。個性に富んだキャラクターが多く登場しますが、メインに主人公ポールとヒロイン・チャニに絞ったことでかなり解りやすい設定になっていると思います。個性豊かで魅力を孕んだキャラ全てにスポットを当てると難解になる恐れがある。この辺りはスリムに整理され、ビルヌーブ監督の手腕が光っているのではないでしょうか?また背景になる宇宙空間などの表現もVFXCG)を惜しみなく駆使し、前作以上に見応えある映像効果を創りあげています。それ以外も美術や衣装、メイク、音響、音楽、視覚効果など、レベルの高い仕事をされています。衣装には特に目をひかれ、その創造豊かな表現はとても印象に残ります。

余談ですが、このハリウッドの技術や制作予算に優った、今年の「アカデミー賞視覚効果賞」を手にしたゴジラ−01”の偉業は凄い事です。誇りに思えます。

話を元に戻します。想像力を掻き立てる作品が好きなファンには、たまらないご馳走かも知れません。観るところがいっぱい散りばめられ、このシーンはどうやって撮影したのか?とか、このセットはどんな風に創られたのか?興味の的が絞れません。全部凄いの一言。物語は主人公の二人を軸に展開していきますが、複雑な人間関係が絡み合い、今後の展開がどうなっていくのかが余韻として残るラストとなっています。二部作で完結と言われていた作品ですが、どうなるのか気になるところ。お預け状態で終わってしまうのは、ファンは納得しないと思います。

P.S. 出演者が豪華で凄すぎます。俳優として高い評価を得ているだけでなく、とても魅力あふれるアクターの皆さんがいっぱい。私は男優さんたちより、どうしても女優さんたちに目がいってしまいます。キーパーソン役のチャニを演じたゼンデイヤをはじめ、母親役のレベッカ・ファーガソン、レア・セドゥ、フローレンス・ビュー、そしてレジェンドのシャーロット・ランプリング。いずれ劣らぬ美女ばかり。これはもうファンにはたまりません。ここからどんな絡みが生まれてくるのかも、楽しみな一面です。この昨品はスケールだけでなく、これからのハリウッドの未来を占う、そんな作品かも知れません。


# by eddy-web | 2024-03-18 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ677 “アメリカン・ユートピア”
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2024.3.13.

80年台を席巻した伝説のバンド、「トーキング・ヘッズ」の元ボーカル・デビット・バーンが2018年に発表したアルバム「アメリカン・ユートピア」。そのアルバムを基にユニークな音楽ライブを繰り広げ、ブロードウェイで人気を博したD・バーンが、鬼才の映画監督スパイク・リーと組み製作したライブパフォーマンス映画「アメリカン・ユートピア」。1週間の期間限定で公開されているのを知り、最近見つけたミニ・シアター「ストレンジャー」にやってきた。この手の作品を鑑賞するのはコンテンポラリー・ダンスの天才舞踏家ピナ・バウシュを題材にしたドキュメンタリー作品“PINA”以来。あの時の感動は今も心に残り、忘れることができない。今回観たドキュメンタリーライブ作品は、“PINA”と同等の圧倒的パフォーマンスが披露され、最高の時間をもらいました。

さて、D・バーンの名は音楽の愛好者には知られた名ですが、私は当時聴いたことがなく彼の名を知ったのは坂本龍一氏と共同で発表した、映画「ラストエンペラー」映画音楽。第60回アカデミー賞の作曲賞に輝き大きな話題となり、初めて彼が伝説的ミュージシャンだということを知りました。今回真っ正面から観させてもらったアメリカン・ユートピア。紛れもなく天才だと確信し、なぜもっと早くに彼を知らなかったのかと後悔している。おん年71歳にして、このライブへの情熱はどこから湧いてくるのだろう?バーンをメインにし組まれたミュージシャン11名がマーチングバンドを彷彿する圧巻のショーは、私の心をあっという間に鷲掴み。舞台は左右後方に壁があるだけの超シンプルな、美術設定。その中で繰り広げられるスタイリッシュなステージは、唯一無二の世界を創り上げ息を呑む。淡いグレーのスーツを見に纏い、11人のメンバーが、ボーカル、ギター、パーカッションそしてダンスと舞台を縦横無尽に動き踊る姿は圧巻で言葉さえ失う。冒頭D・バーンが一人舞台に登場し、静かな口調で「脳」の話を語り始める。世界中で起きているさまざまの問題を定義し、そして憂う。この舞台に込められた深いメッセージが読み取れる。それでも憂いてばかりでは何も変わらないとばかりに、問題に立ち向かおうとパフォーマンスによる歌とダンスで観客に呼びかける。知らず知らずに観客は彼らと一体になり、最高点へと昇り詰める。映画で観ていても伝わる熱気は、ライブを見ている人たちには間違いなく全身が高揚感に包まれているに違いない。コロナ禍で中止になったりと大変だったことも、知りましたがこうして映像化され観る機会を得た幸せを心から感謝します。最高の時間でした。何度でも観たくなる、そんな作品です。

それにしても、今作のD・バーン氏にしろ、舞踏家ピナ・バウシュにしろ、極めるとはこういう人のことを言うのだろう。凡人の私には到底辿り着けない領域ですが、見習いたいと感じています。71歳というD・バーン氏の内から湧き出るエネルギーはどこから湧いてくるのでしょうか?きっと本人も解らないのかも知れませんが、多分選ばれた人間だけが味わうことのできる感性を神が与えたに違いありません。それを素直に表現しているだけなのかも、知れません。羨ましい限りです。この作品、ぜひ観てほしい作品です。DVD出ているらしいので、私も即購入です。近々D・バーンのトーキング・ヘッズ時代のライブパフォーマンス映画作品“STOP MANKING SENSE”が再上映されると聞いています。若かりし頃の彼の姿を目に焼き付けたいと今から、楽しみな私です。

P.S. 熱い熱気と共に舞台は終了し、スタッフ全員がその手応えに感動し讃え合う姿がウルウルします。その後着替えた彼らが、ニューヨークの街に自転車に乗り次の会場に向う映像は、とても親近感にとみ微笑ましい。彼らの想いが、こんな姿にも読んでとれる風景ではないでしょうか?しかしどうしたらこんなカッコいい男になれるのでしょいうか?教えてください。もちろん簡単ではないことは重々承知してはいますが・・・。

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# by eddy-web | 2024-03-16 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)



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