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池上線に乗って訪ねた銭湯“はすぬま温泉”は、地元に根付いた心優しい場所でした。
池上線に乗って訪ねた銭湯“はすぬま温泉”は、地元に根付いた心優しい場所でした。_e0120614_15041115.jpeg
池上線に乗って訪ねた銭湯“はすぬま温泉”は、地元に根付いた心優しい場所でした。_e0120614_14214588.jpg2023.9.18.

9月18日、「敬老に日」。この日お祝いする年齢は、老人福祉法では65歳以上を高齢者としていますが、還暦(60歳)を超えると昔はその対象とされていました。ただ現代は60過ぎてもみなさん元気なため、70歳を迎えてからお祝いするひとも増えているようです。なぜこんな話をと言うとわたし、もうすぐ70ということで、なんか全然嬉しくないそんな不思議な気持ちを吐露しました。
さて、今日は銭湯巡礼旅、再開の2回目。またまた門下生KMを連れ立っての遠征プラン。懐かしい昭和の名曲「池上線」に乗って、やって来ました東急池上線・蓮沼駅近くの“はすぬま温泉”。前々からチェックしていた気になる銭湯へ、ようやく訪れました。池上線に乗るのは初めてですが、とても雰囲気のある電車は三両編成。わずか一駅の乗車でしたが、名曲「池上線」の歌詞を思い浮かべ青春時代へタイムスリップ。なにか妙に懐かしい気持ちになりました。駅から2分の路地裏に佇む、“はすぬま温泉”。着くとすでに開店を待つお客さんたちが玄関前にずらり。それを横目に四代目のご夫婦らしきひとが、開店前の掃除をせっせと暑い中やっていました。3時近くになると女将さんが並んでいるひとりひとりに番号札を配りはじめ、お客さんを誘導していました。地元のお客さんばかりのようで、優しくひとりひとりとお話をしているのが印象的で、とても思いやりを感じるそんな声がけでした。ネットと調べると歴史は古く今のご主人が四代目とのこと。昭和初期に開業し40年(1980 )ほど前に木造から現在のビル型銭湯へと姿を変え今に至っている。浴場のタイル画が有名で三代目と女将さんが二人で選んだ写真を基に、岐阜のタイル職人さんに特注で依頼し制作されたものと書かれていました。お二人の思い入れがいまも伝わる壮大なスケールは、見事で温泉のお湯と共にこころを癒やしてくれると・・・。
池上線に乗って訪ねた銭湯“はすぬま温泉”は、地元に根付いた心優しい場所でした。_e0120614_15044530.jpeg
3時になり、いざ開門。フロントで入浴料(サウナ+)を払い、何時ものスタンプ帳を差し出すと「帰りに押すので、言ってください」とのこと。やさしい言葉に頷き、浴室へ。大正ロマンをイメージした内装はステンドグラスに囲まれ、外からの光を優しく向かい入れてくれる造り。浴室にはいると迎えてくれたのは、崖に聳え立つ樹木の間だを流れ落ちる滝の流れ。噂を超えるスケールだ!!さらに驚いたのは壁面を飾る蒔絵のような装飾画の演出。これもHPからの受け売りだが、四国の道後温泉を参考にデザインをされたとのこと。湯舟は3つ。薬湯あり、炭酸泉あり、そして水風呂とサウナ。浴槽内はすべて天然温泉で満たされ、水風呂は源泉掛け流しと都会でこの設備は、風呂好きにはたまらない。外の風景は下町だが、中は立派な温泉地。こんな贅沢を520円で楽しめるなんて、申し訳なくて感謝です。結局正味2時間弱(風呂上がりのサイダー飲み入れ)の滞在。「ごちそうさまでした」感謝。最高に贅沢な時間に大満足の一日でした。またぜひ来ようと思います。
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P.S. 帰りにしっかりとスタンプをいただきテ来ました。女将さんがスタンプを捺す時「すごいわね~~~っ」とスタンプ帳を見て褒めてくださいました。わたしは「まだまだ修行中です」と、ひとこと。こころの中ではメチャ嬉しかったです。57湯目の“はすぬま温泉”。身も心も癒やしてくれる、ひとに優しい銭湯でした。ぜひ、みなさんも出かけてみてください。ただし凄く混んでいるので、時間帯を選ぶのも必要かと・・・。わたしたちは開場前に行ったのが◎でした。
「また、明日から頑張ろう!!」とこころの中で呟き、家路へと再び池上線へ。
●はすぬま温泉(大田区蓮沼駅)
住所/大田区西蒲田6-16-11
営業時間/15時~24時 火曜定休日

おまけ/「池上線」西島三重子





# by eddy-web | 2023-09-20 00:00 | Love ゆ Tokyo(銭湯探訪) | Comments(0)
よもやまシネマ638 “アリスとテレスのまぼろし工場”
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2023.9.15.

劇場で観た予告編で、妙に胸騒ぎを覚えたアニメ作品“アリスとテレスのまぼろし工場”を鑑賞しました。アニメ大好き人間ですが、今年度No1と言えるかも知れないアニメ部門の作品です。あくまでもわたしの見解ですが・・・。まだ三ヶ月もある2023年ですので、ちょっと気が早いのですが・・・。取りあえず現時点です。実は予告編の胸騒ぎのほかにも、たまたま観たTVで「中島みゆき」の特集があり最新作の楽曲としてこの映画に使われている「心音」が紹介されていました。その曲を聴いた瞬間、何故か胸が熱くなり目頭が熱くなりました。まだ映画を観てもいないのに、感情を抑えることが出来ないくらいこころが揺さぶられました。曲・詩ともに中島みゆきが溢れているのですが、彼女がはじめて挑んだアニメへの楽曲提供のエピソードを聞きこれは観い訳にはいかないと瞬間に思ったわたし。と言ったところで観る前に感じた気持ちを書きました。いつも前置きが長く、申し訳ありません。
さて感想です。後から解ったことを先に述べておきます。どのくらい前だったか覚えていませんが、たまたまつけたTVの深夜番組でやっていた、アニメ“あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない”という作品に強い衝撃と感動を感じました。実はその作品を創ったのが、今作の脚本・監督をした岡田麿里氏でした。ビジュアルのテイストも似ていましたが、張りつめた緊張感に溢れていて、「もしかして・・・」と思っていました。見終わってから、無性に気になり調べれば、やっぱりと納得。話は戻りますが、中島みゆきさんが“アリスとテレスのまぼろし工場”の依頼を受けたときのエピソードを読むと、意外な話が載っていました。アニメにはまったく興味も無く観たこともないので、なぜわたしに・・・、と思ったそう。周りにいるアニメオタクのスタッフから監督の話を聞き、送られてきた脚本を一気読みして、あっという間に岡田麿里信者になったそうです。納得!!映画を観る前、観た後作品に込められた想いが頭の中で膨らみ、鑑賞後夢見状態のまましばらく余韻の中で浮遊していました。
物語はある街に暮らす少年少女の現実と幻日を彷徨うさまを、美しく表現した青春群像です。些細なことで傷ついてしまう思春期。ガラスのようなこころを、美しい映像を通し描いています。一見難解とも言えるストーリーですが、答えは実にシンプル。観た人ひとりひとりがおもいおもいに、何か感じるそんな作品ではないでしょうか?押しつけがましいコンセプトではなく、自分自身の感覚で受け止めればいい、優しくて暖かい映画です。前回観た“ミツバチのささやき”に似たものを感じます。個人的な感想は沢山あるのですが、言うと何か軽くなりそうなのでここでは差し控えます。ぜひ劇場に足を運んで、その目で確かめてください。内容はもとより、映像もメチャクチャ綺麗です。子どもにはちょっと難しい内容かも知れません。わたしは大人には忘れかけていた大切なものを、本箱の引き出しで偶然見つけたような、高揚感を味わいました。いままで何度も言ってますが、日本のアニメは凄い!!クリエーターの想像力もハンパないと声を上げて言いたい。同じ日本に生まれ幸せです。
P.S. 岡田麿里監督に強い興味が生まれたので、まだ観ていない作品を観てみようと思います。きっとまだまだ素晴らしい作品があると思います。そして初心にかえりもう一度“あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない”を見直して観ようと考えています。劇場版を録画してあるので早速今日にでも・・・。また、泣くだろうと思います。
そう言えばタイトルの“アリスとテレスのまぼろし工場”って、どうやってネーミングが決まったのか気になります。だれか解りますか?わたしなりの解釈ですが、アリストテレスはプラトンの弟子であり有名な哲学者。この人名に引っかけているのは解るのですが・・・。
そもそも哲学とは???紐解くと「人生・世界・事物の根源のあり方・原理を、理性によって求めようとする学問」と書かれています。これだけ読むと解ったような、解らないような、凡人には???もう少し柔らかく言うと「経験からつくりあげた人生観」と記載されている。こっちは納得です。映画の中で感動した場面の台詞が頭に浮かびました。主人公の菊入正宗と佐上睦美が交す、モヤモヤした感情を表す「好きだけど、だいっ嫌い!」と言う言葉。胸に刺さります。ひとのこころは複雑です。だから経験がものを言うのだと思います。あなたはどう思いますか?アリスが睦美で、テレスが正宗ののかなぁ~~。
中島みゆきの「心音」も、沁みる曲です。大満足の作品でした。もう一度、見に行こうと思います。
# by eddy-web | 2023-09-16 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ637 “ミツバチのささやき/午前十時の映画祭”
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2023.9.12.

観たい作品がほぼ無くなり、ひらめいたのが「午前十時の映画祭」。デジタルで永遠の名作を蘇らせてラインアップするプログラムでかなりお世話になっている。時代を超えて記憶に残る数ヵの傑作を、スクリーンに蘇らせる企画は映画ファンにはたまらない。
今日は観たくてたまらなかったが、なかなか観られずにいたスペイン映画“ミツバチのささやき”を鑑賞。公開から38年も経つものだが、タイトルと少女の優しいまなざしがこころに響き必ず観ると誓っていた作品にやっと出会いました。思っていた通りの感性を刺激する素晴らしい作品でした。映像、音楽、効果音、舞台設定(ロケ地)など、すべてが巧みに絡み合い幻想的なシーンを創りあげられています。物語は少し難解ですが、解説で深いメッセージが込められていることを知り、監督や脚本などスタッフの念いが込められてことに深い感銘を受けました。感性で観る作品と想像力を駆使して鑑賞したわたしでしたが、制作の背景にある重いメッセージを知り、素晴らしいから凄いへと感想が変わりました。正直解説の情報を知らなければ、想像力の高いお伽噺と捉えていたに違いありません。たぶんほぼみなさん同じでは無いでしょうか?映画制作の大変さはもとより知っていたつもりですが、まだまだです。
物語は少女アナがある日観た「フランケンシュタイン」の映画に衝撃を受け、生と死の意味を知るために迷いこんでしまった迷宮の旅を幻想的に表現している。少女アナが経験する夢と現実の中を彷徨う姿を通し、ひとの生き方を説いています。スペインの片田舎で暮す少女アナとその家族を中心に展開する、何とも言えない不可思議な世界が観る側を迷宮へと誘ってくれる。長い台詞はほとんど無く全体的に重たく閉塞感が漂う。目や仕草などの表情をきめ細やかに浮かび上がらせ、感情を見事に表現しています。きっと何度も観るともっと深い物語の本質に触れることが出来ると思います。そして何度も観たくなる作品です。わたし好みの作品で、なんでもっと早くに観なかったのかと思っています。少女アナはお姉ちゃんのイサベル(悪戯好き)と父親フェルナンド(厳格)、母親テレサ(物静か)と四人暮らし。それぞれに言葉に出来ない何かをかかえ生きている。子どもはまだしも親たちの行動は何か不自然でつかみ所がない。アナが巻き起こす出来事から、家族それぞれの深い念いが少しずつ解き明かされてゆく展開ではあるが、時代背景や内乱という問題までもは流石に理解は難しい。単純にお伽噺と捉え想像力を駆使して楽しむ方が、きっと良いと思うし充分質の高い作品です。今でこそこの作品に込められたメッセージが解き明かされていますが、それを抜きにしても充分芸術性にとんだ良作であることは間違いありません。わたしは言葉にならない感銘を受け、大好きな作品郡に新しく1本が加わりました。
主人公のアナを演じたアナ・トレント(当時6歳)はこの作品で見せた、純粋で自然な演技により高い評価を得て、多くの賞を受賞しその後も数多くの作品に出演。本当に瞳の美しい汚れを知らない容姿に、観客はみな虜になったに違いありません。姉のイザベルを演じた、イザベル・テリェリアのはちょっとこまっしゃくれた役ですが、とても印象に残る素晴らしい演技でアナとは好対照な難しい役をこなしています。こちらも可愛かったです。この作品はお勧めの一本です。DVDを買おうと思っているわたしは、もっと深くこの作品に触れてみたいと・・・。

P.S. お気づきかと思いますが、家族4人とも、実名の名で出演しています。子どもたちに自然体で演じてもらうための、演出だったのでしょうか?いろんな意味で興味が尽きない作品です。寡作の巨匠と謳われる監督のビクトル・エリセ(83歳)はまだ現役ですがこの作品を含め、たった4作品しか制作をしていません。どの作品も高い評価を得ていますが、このあたりも監督のスピリッツを感じるわたし。他の作品にも俄然興味が湧いています。


# by eddy-web | 2023-09-14 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
残暑厳しい土曜の午後。安らぎを探しに東(陽)から東(大和)へ…。
残暑厳しい土曜の午後。安らぎを探しに東(陽)から東(大和)へ…。_e0120614_14210973.jpeg

残暑厳しい土曜の午後。安らぎを探しに東(陽)から東(大和)へ…。_e0120614_14214588.jpg銭湯探訪56神明湯(東大和市新堀1)
2023.9.9


久しぶりの投稿です。約1年半前に足を運んだ「於玉湯」(千代田区岩本町)以来の巡礼再開。東の果てから西の果て東大和市にやって来た。自宅から1時間半(バスを入れるともう少し)電車を乗り継いでやって来た場所は東大和市。駅前には大きなスケートリンクがあり、その昔、ブルームボール(アイスホッケーの兄弟)という競技をやっていた頃、良く強化練習に訪れた懐かしい場所。余談ですが日本代表で2度世界大会(カナダ)にも行ってます。自慢ぽく聞こえたらすんません、自慢です。東大和市はいろんな意味で、わたしにとっては深い場所。銭湯探訪の巡礼旅再開の一番目に選んだのは、わたしの中の大切な思い出との再会と再開。今回は連れを伴ってのはじめての旅。神明湯(シンメイユ)さんに辿り着くまで、道に迷ったり少々苦労しましたがメチャクチャ良かった銭湯でした。外見は現代風でしたが、沢山の個性溢れるお風呂と、サウナや露天風呂など風呂好きにはたまらない施設の充実。メチャクチャ汗をかいて辿り着いた分、元を取り戻すかのように継ごう2時間半居座ってしまいました。微妙な湯加減の調整や広々とした洗い場、そして銭湯の醍醐味「女湯と男湯を跨ぐ形で描かれた富士山」こんな綺麗な富士山を眺めるのは久しぶり。もうたまりません。気がつけば2時間半と、さすがに今までの最長不倒(不湯)。サウナはやや小ぶりでしたが、良い汗を流してくれました。客の数も多く、みな常連さんらしく、話が弾んでいました。聞き耳を立てた訳ではありませんが「ジャニーズ事務所問題」で花を咲かせていました。男もこんなうわさ話をする時代になったのだなぁ~~と、こころが呟いていました。前々から銭湯は憩いの場とコミュニケーション場であると理解していましたが、なんだか会話の内容が???でした。もっと明るい話は無いのでしょうか?それでも個人的には大満足の一日。相棒も大満足と行っていたので○です。湯上がりの地ビールではなく、地サイダー(マスカット&ゆず)。これも最高でした。ご主人がわたしが遠方から来たことを感じ、いろいろとお話やサービス(記念バッジを頂戴)をしてくださりとても良い旅になりました。
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神明湯(東大和市新堀1)
●設備/露天風呂・遠赤外線サウナ・リラックスバス・ボディマッサージバス・ジェットエステバス・電気風呂
東京都東大和市新堀1丁目1432-59
東大和からバス→大和第三小学校から230m (徒歩3分)

帰りに高田馬場でおり二人で我慢を続けていた生ビールとビーフを載せたすし(はじめて)に舌鼓を打ち、楽しい一日は終了。K・M(門下生)お疲れさまでした。次は大田区です!ヨ・ロ・シ・ク!!
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# by eddy-web | 2023-09-12 00:00 | Love ゆ Tokyo(銭湯探訪) | Comments(0)
よもやまシネマ636 “PATHAAN/パターン”
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2023.9.5.

いま世界中で話題のインド映画。日本でも昨年“RRR”が記録的大ヒットを飛ばし、日本人のこころを捉えた様子。残念ながらわたしはまだ観たことがなく、”RRR“も見逃してしまった。TVでもよく話題が取り上げられ、独得の世界感が表現されているともっぱらの噂。そんな中、やっとインド映画”PATHAAN“を観ることに・・・。
感想です。聞いてはいたが、何とも言えない雰囲気はどの国の映画とも違い、妙に塡まってしまう躍動感が溢れていた。真面目に遊んでいる感じで、良くも悪くもエンタメ感満載である。ストーリーはインド版「ミッション・イン・ポッシブル“的なスパイアクション作品なのだが、表現は破天荒な上、自由奔放。ここまでやりたい放題な映画表現は、いままで観たことがない。個人的な印象ですが、じつにおおらかな感じがする。あり得ない場面を奇をてらわず平然と表現する感性は、日本人にはないというか、どの国にもない独得な世界感である。中途半端な表現はなく、ひたすら堂々と娯楽に徹した作品づくりをしている。そのパワーは凄まじく、荒唐無稽な表現も思わず笑ってしまう夢のような感覚を味わえる。世界中できな臭い争いが起こる中、ここまで徹して楽しみながら映画制作が行なえる底知れない力を感じる。インド恐しや!!
IT業界でもいまやトップを走る国は、その勢いさながらに映画界をも席巻しているようである。単純に面白いのひとことで、楽しめるエンタメの王道を走っています。
さて、“PATHAAN”の感想です。はじめて観る感性の作品は、CG使いまくりで嘘みたいな演出が盛りだくさん。奇想天外なまるで漫画を観ているような感覚だが、実写版になっているそれとも違い、何か潔ささえ感じられる。わざとらしい演出がこれでもかこれでもかと出てくるのだが、嫌みな感じもなくすんなりこころに入って来る。俳優陣の容姿もみな濃く、身体もばっきばき。そして乗りの良い音楽と絡まり、一気にテンションがヒートアップするテンポの良い展開。笑ってしまうのは、合間合間でいきなり主人公を絡めた大がかりなダンスシーンの挿入。噂では聞いていたが、唐突に突っ込んでくる流れに戸惑う暇無く、画面に引き込まれてしまっている。スローモーション映像を使い、セクシーさを強調しその上見事なダンスパフォーマンスを披露する。ミュージカル映画でもなく、アクション映画でも無い、これぞインド映画ということなのか?なんかちょっと解った気がします。この怪しい誘惑を秘めた映像美は癖になるかも知れません。
初めて観るインド映画なので、知っている俳優さんもいないしある意味新鮮。さっき言いましたが俳優さんたちは、本当に濃いめの顔立ちでみな同じ顔に見えてしまいます。主人公パターンを演じているシャー・ルク・カーンは長髪に口ひげを蓄え眼力が凄い。と言っても他の俳優さんたちもみな同じ。濃い顔をオンパレード状態です。わたしの印象ですが、この俳優さん岡田准一さんに似ていて、妙に親近感を感じます。相反して劇中、惜しげも無く鍛え抜かれた身体を披露していますが、なんかちょっと違和感を覚えています。本物なら凄いと思いますが・・・。メイクやCGで加工をしているのではと?
ヒロイン・ルビナ役のディーピカー・パードゥコーンさんも初めてお目にかかりましたが、モデル出身とのことだが、こちらもバッキバキの容姿で超美人。セクシーさ満開で格好良かったです。適役ジムを演じたジョン・エイブラハムも、カーンに負けず劣らずの存在感で印象に残る素晴らしい演技でした。物語の途中、突然出現したタイガーという人物。パターンの同僚という設定だが、突然現われパターンを救う。このあたりの演出もまたインド映画ということなのか、メチャクチャですが面白いです。この役者さんは阿部寛さんに似ています。「テルマエロマエ」で、日本人を平たい顔族と称していましたが、岡田さんにしろ阿部さんにしろ、日本人も随分と変わってきました。余計な話ですが・・・。
なんかインド映画に塡まりそうな、そんな感じがします。みなさんも騙されたと思い、劇場にお出かけください。


# by eddy-web | 2023-09-06 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)



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