45年の時を巻き戻し、探し歩いた銭湯は・・・。
e0120614_16182988.jpg銭湯探訪31
杉並湯(杉並区梅里)
2019.3.17


就職を期にひとり暮らしをはじめた20歳の頃。なるべく親との距離を置きたくて選んだのが杉並区。下町生まれの下町育ちのわたしには、高級なイメージな杉並。ところが行ってみて感じたのが、思いのほか人情味溢れた下町情緒豊かな街でした。いまから45年も前に住んだ街、杉並成田東に足を運んでみた。当時住んでいたアパートはもう見当たらず街の風景も一変。何処をどう歩いているのかさえ解らない???随分と変ってしまった街は、わたしをすんなり受け入れてくれない。下宿形式だったアパートには風呂がなく、当時お風呂屋さんによく通っていた。今日はそのお風呂屋さんを訪ねてみたのだが・・・。新高円寺の駅に降り立ち地上にでると、まるで昔の面影が見当たらない。不安を抱えながら感を頼りに青梅軌道沿いを歩いてみた。行けども行けども銭湯が現れない・・・。事前に調べては来たものの、どうやらその銭湯はもう無くなってしまったようである。45年の歳月は無情にも思い出ごと銭湯を消し去りわたしを落胆させた。このままでは帰りたくないと気を取り直し、見つけたのが”杉並湯“。
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青梅街道から路地をすこし入ったところにあった銭湯。見つけた時は何とも言えない安堵感に包まれ、すぐに暖簾をくぐった。小一時間歩いたわたしは汗でびっしょり・・・。入ってすぐフロント形式の玄関にいた女将さんに話しを聞いてみた。「昔この辺に住んでいたのですが、このあたりは随分変りましねぇ~」と。ちょっと驚いた感じで「いつ頃住んでいたの?」と聞かれた。すると「さすがに45年前とはねぇ~」と、いろいろお話を聞かせてもらった。自分の勘違いも多々あり、時の経過の重さとちょとボケた自分が悲しくなりました。10分くらい話しをしたのですが、嫌な顔ひとつせず話しを聞いてくれた女将さんは優しく「どうぞゆっくり浸かっていってください。」とひとこと。これだけで今日の探訪は大満足。情報も沢山もらったので、日をあらためて青春時代の街を歩きにやって来ようと思う。杉並湯は昔ながらのレトロ感漂う、庶民のオアシスでした。街を再び訪ねる時は、必ずもう一度来ようと思います。女将さんいつまでもお元気でいてください。
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設備:コインランドリー・マッサージ機・気泡風呂・超音波風呂・座・寝風呂・立ちシャワー・ボディーマッサージャー・サウナ
# by eddy-web | 2019-03-23 00:00 | 銭湯探訪(Love ゆ Tokyo) | Comments(0)
よもやまシネマ439 “運び屋“
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2019.3.15

御年88歳になるイーストウッド監督・主演の最新作”運び屋“を鑑賞。平日の午後一なら空いていると思いきや、劇場内は中高年の男女で中々の盛況ぶり。イーストウッド監督の人気がしっかりと伝わってくる。ここのところ監督業がメインの作品が多く、ファンはちょこっと寂しい思いをしていたところ・・・。そんなものを感じ取ってくれたのか、久しぶりの主演である。もちろん監督兼の2足の草鞋。その内面からわき上がる創作意欲の強さに、本物の凄さと若さを感じる。中高年に取っては、ヒーローを超えた神の存在である。2008年制作の”グラン・トリノ”以来となる主演だが、当時「自分が主演できる役はもう見当たらない」と実質の引退宣言とも言える言葉を発していた監督。確かに老人をメインに描く作品を創りあげるのは、相当な覚悟と忍耐が必要である。そんな監督のこころを突き動かした今作の物語は、とある新聞に載っていた90歳の運び屋(麻薬)の逮捕の記事。強くひかれる内容に自ら監督・主演を決めたとのこと。常に社会に対してアンテナを張り巡らせ、好奇心旺盛のクリエーターのこころに火がついたに違いない。88歳にしてこのバイタリティは、本当に凄いと思う。
さて、感想です。やっぱりこの人はただ者ではないと、あらためて再認識させられました。熟年の凄さというか、きっと監督でしか創ることの出来ない世界がここに描き出されていて、しみじみとこころに響く人生観が浮かび上がってきた。正直いってわたしには、ちょっと辛い作品である。わたしには年齢もまだまだ遠いし、経験にも大きな差がある主人公アール。だが、この作品を観てこの男の生き方に自分と重ね合わせるひとも多いはず・・・。この物語ほど派手な出来事はないにしろ、生き方が「解る解る」とつい頷いてしまう。男って幾つになっても奔放って言うか、言い方を変えると無邪気で子どもなのである。そして解っていても自分に正直に動いてしまう生きものなのである。そんなところが随所にみられ、反省しきりの話しが最後まで続く。個人的意見だが、後悔のない人生なんて絶対にあり得ないとわたしは思っている。失敗しても失敗しても、また同じように過ちを犯してしまう。どこでそれに気づき、我に返るかが大切だと言うことである。90歳にしてやっと気づいた主人公のアールだが、それが解った彼はまだ幸せなのかも知れない。そう思いたい自分がいます。ある意味羨ましい人生の過ごし方にも思える反面、こころの隙間に気がついた時の寂しさは無限なのだろう。それが歳を取るということなのかも知れない。わたしも後悔ばかりの人生だが、生きてきたからには少しでもひとの役にたつような、そんなことをして人生を締めくくりたいものだ。渋い作品だが、間違いなく秀作の“運び屋”でした。
P.S. 実際の娘さんアリソンが娘役をしていましたが、きっと実生活と重なったところもあったのではないでしょうか?脇を固めていた、ブラッドリー・クーパー、ローレンス・フィッシュバーン、ダイアン・ウィースト、みなさん流石の演技でしっかりと脇を固めていました。麻薬王役で出ていたアンディ・ガルシア(ブラック・レイン)の貫禄には正直ビックリしました。でも久しぶりに会えて嬉しかったです。
※この物語は実話が元に創られたものですが、ラストの裁判シーンで自ら有罪と言った主人公は、犯した罪の深さより自由奔放な生き方に判決を下し、人生に決着をつけました。みなさんは、どんな人生の決着をお望みでしょうか?ちょっと考えてみるのも良いかも知れません・・・。
# by eddy-web | 2019-03-18 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ438 “グリーンブック”
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2019.3.11

今年度アカデミー賞作品賞を、並みいる強豪を抑え獲得した“グリーンブック”を鑑賞。近年黒人を主人公にした作品が、数々の名作を創っています。人種差別が蔓延していた時代を思うと、随分と穏やかな時代になったと肌で感じることができる現代。思えば少年時代、TVで観たオリンピック100メートル短距離走でアメリカが1・2・3位を独占したことに衝撃を受けたわたし。覚えているのは3選手はすべてが黒人で、表彰式の国旗敬章時国旗を観ることなく下を向き、2人が右手を高だかく突き上げていたシーン。優勝の衝撃よりこちらの行動にいったい何が起きているんだ?と感じたことが思い出される。子どもなりに「アメリカが勝ったのではなく、わたしたちが勝ったのだ!」と叫ぶこころの声がっ聞き取れました。それから時は経ち、オバマさんがアメリカの大統領になる時代をだれが創造しただろう。人権尊重の波が差別という偏見を押し流し、互いを認め合う平和で豊かな時代を創りあげました。と言いたいのだが、現実はまだまだそう甘くない・・・と喚起を促すような作品が、今回観た”グリーンブック“で見て取れました。
さて本題に・・・。感想はアカデミー賞に輝いたからではなく、ぜひみなさんに観てもらいたいとこころから思える作品です。時代背景が現在ではなく、もっとも差別が強い時代のアメリカが舞台のこの映画。物語は自らの尊厳を求め孤独と戦う黒人天才ピアニストと、ひょんなことでその人物の用心棒兼運転手として雇われた男のアメリカ縦断南部ツアー旅のお話。内容は濃いのだが、重いテーマをユーモアを交えさらっと流す演出の妙味に、いつしか身も心もゆだねてしまう。はじめに述べましたが、人種(黒人)問題をテーマにした作品は多く名作揃いのアメリカ映画界。直球で描かれた作品の多い中、今回の作品は実に見事に心を打つ。まったく違う性格と生活の二人が、人種の壁を乗り越え互いに必要不可欠な関係を築き上げるまでの物語は最高です。間違いなく名作と呼べる作品に仕上がっています。
この作品で作品賞の他、脚本賞と助演男優賞を獲得。天才ピアニスト/ドン・シャーリーを演じたマハーシャラ・アリは”ムーンライト“に続き2度目の助演男優賞に輝いた圧巻の演技。雨の中でトニーに向かい、こころの内に秘めた思いをぶつける慟哭は涙を誘う。決してハンサムではないが、印象に残る目が意思の強さを感じさせる演技派の男優さんでこれからもきっと注目の人物に違いない。”ムーンライト“も凄く良く、助演男優賞という立ち位置での受賞は本物の演技者といえる俳優の称号ではないでしょうか?この前観た”アリータ“にも出ていました、悪人の役でしたが・・・。もうひとり忘れてならないのが、主人公トニー・”リップ”・バレロンガを演じたヴィゴ・モーテセン。主演男優賞こそ逃しましたが、素晴らしい演技で、がさつで品はないがどこか憎めない運転手を演じていた。聞けばこの役づくりのため20㎏増量したらしい。つくづく俳優さんって凄いと思います。”ロード・オブ・ザ・リング“に出ていた???と聞き、2度ビックリ!でも経歴を見ると候補も含め賞の常連。やはりただ者ではないようです。中身も素晴らしいがこの二人の演技バトルを見るだけでも充分価値のある映画だと思うので、ぜひ劇場へ・・・。
※グリーンブックとは、アメリカ国内で黒人が泊まれるホテルのガイドブックのこと。根強い偏見の象徴と言えるツールである。
# by eddy-web | 2019-03-14 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
中村みつを原画展「一歩二歩山歩」
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みつをさんから春の便りが届きました。早速わたしは、うららかな日を選び出かけてみようと思います。みなさんも、ちょっと早春を感じに出かけてみませんか?きっと、気持のいい一日になると思います。

◆2019年4月5日(金)~11日(木)
12:00~19:30(最終日17:00まで)
◆モンベル御徒町店4階サロン
モンベル御徒町店 tel:03-5817-7891

台東区上野3-22-6コムテラス上野
JR御徒町駅南口下車すぐ

※読売新聞夕刊で1997年からはじまった「一歩二歩山歩」が、2018年に最終回を迎えました。描いた挿絵は1000点余。その中からセレクトした原画を中心に山の絵を展示します。
# by eddy-web | 2019-03-12 00:00 | 展・覧・会 | Comments(0)
よもやまシネマ437 “アリータ/バトル・エンジェル”
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2019.2.25

“アバターで世界中の映画ファンの度肝を抜いた、映像の魔術師ジェームズ・キャメロン監督が製作/脚本した、最新作“アリータ”を鑑賞。日本のSF漫画「銃夢」の斬新で創造力に満ちた世界観に魅了され、監督が映画化権を手に入れ挑んだ作品はいったいどんな夢を観せてくれるのでしょう。スケールの大きい想像力に富んだ映像美でファンをいつも驚かせる監督が創り上げた“アリータ”は、やはり徒者ではありませんでした。監督こそロバート・ロドリゲス(シン・シティの監督)に譲ったものの、映像美への拘りは相変わらずの超が付く完成度。どんな技術を持ってすれば、こんな世界を創る事が出来るのだろうと目が釘付けになりました。物語は遥か未来の地球が舞台で、廃棄物として捨てられていたサイボーグ少女の自分探しが軸となるお話です。テンポの良い展開と息もつけないスピード感は、時間忘れてしまう速さでラストへと向う。原作(木城ゆきと)のイメージを大切にしたのか、主人公アリータの顔がアニメ風にディフォルメされているのが少し気になっていた私だが、物語が進むにつれ全く違和感が消え去ってしまった。こんなに瞳の大きな少女など存在しないのに、途中からはどんどん可愛く見えてきて、劇中で流す彼女の涙につられ何度も不覚を取ってしまいました。まさかの展開は自分自身驚きである。キャメロン監督は映像美の追求も超一流だが、人のこころを掴むのも超一流。今回の撮影では最先端の映像技術が駆使され創られているのだが、その中でも目を見張るのが、アリータのリアルな表情の変化に使用されたモーション・キャプターの技術の凄さである。演じる役者さんの表情をつぶさに拾い上げ、デジタル技術にて加工していくとのことだが、想像を遥かに超えていてため息です。演じた役者ローラ・サラザールがようは一流の役者さんであると言う証しである。彼女が創る感情の表現が豊かであるが故に、アリータに命を吹き込んでいるのです。さきほども言いましたが、普通ではない大きな瞳の少女がだんだん可愛く観えてくるのです。きっとご覧になれば、あなたもアリータの可愛さにやられてしまうでしょう。カッコ良くて可愛いNEWヒロインの誕生です。馬鹿なことを言ってと思われるなら、まず劇場に足を運んでください。“アリータ”のバトルははじまったばかり。これからが本番といったラストに、胸が高鳴る自分です。そして2020年に公開が予定されている、キャメロン監督が自らメガホンを取る、“アバター”の続編公開が待ち遠しい限りです。
P.S. 大好きな女優さんのひとり、ジェニファー・コネリーが母親チレン役で出ていて本当に嬉しかったです。“ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ”の衝撃的デビューからず~っとファンのわたし。少女は大人の女性となり、いまも輝き続けています。
# by eddy-web | 2019-02-26 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
チェット・ベーカーに酔いしれた、’86年日本公演の夜が甦る午前0時・・・。
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●Switch音-14 CHET BAKER


ジャズファンなら、誰もが知っているチェット・ベーカーの名。亡くなってから早いもので、もう31年の歳月が流れました。1950年代半ばジャズ界で時代の窮児と目され、当時マイルス・デイヴィスをも凌ぐ人気を誇っていたトランペット奏者の彼。ヴォーカルでも定評を誇り、中性的なその歌声は一度耳にすると病みつきになる。今日紹介するお宝は、彼がはじめて日本に来日し公演を行った時に取得した記念パンフ。1986年3月、場所は渋谷パルコ劇場。その時のピンスポットでステージに浮かび上がる彼の姿と、哀愁に満ちたペットの音色と声が目を閉じると鮮明に脳裏に浮かび上がる。彼は来日から2年後、公演先のアムステルダムで、ホテルの窓から転落し帰らぬ人となりました。いまも多くの謎が残り、その原因は解っていない。コンサートで彼の音に触れ、魂を揺さぶられたことをいまも時折思い出す。そして独特な歌声はこころに沁み、自身の中の何かにリンクした瞬間涙を誘う。知らず知らずこみ上げてくるものに身をまかせ過ごす夜は格別で、歳を重ねることと彼に出会えた喜びにいまも浸る事が出来る。58歳という若さでの終焉は、わたしに深い喪失感を刻んだが、こころの中にいまもそしてこれからも永遠に生き続けていくことでしょう。
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P.S. 白人だと言うだけで大衆の人気を得たとする状況を、マイルス・デイヴィスは快く思っていなかったようである。だが、演奏や人間性はマイルスにも高く評価され仲が良かったと言われています。才能ある人は、人を見抜く目も一流なのでしょう。



# by eddy-web | 2019-02-25 00:00 | Switch音(音楽の話) | Comments(0)
NANJYa?COLe/33 時代を駆け抜けていった、“血湧き肉踊る”プロレス名選手たちの思い出。
e0120614_17373132.jpg「ジャイアント馬場没後20年追善興行〜王者の魂〜アブドーラ・ザ・ブッチャー引退記念〜さらば呪術師〜」と銘打たれたプロレス興行が2月19日(金)に両国国技館で行われました。観には行けませんでしたが、NEWSで知り何だか残念な気持ともう20年かァ〜〜〜っと感無量になりました。参加した団体の多さをみると、馬場さんの偉大さと愛された人物像が浮かび思わず涙。紹介する今日のお宝は大のプロレスファンのわたしが観戦した、懐かしい試合のプログラムです。真ん中にあるのが、全日本プロレス’88チャンピオンカーニバルのパンフ。懐かしい往年の名レスラーが顔を揃えています。19日に引退表明をしたブッチャーを筆頭に、タイガー・ジェット・シン、スタン・ハンセン、ブルー・ザ・ブロディ、ジミー・スヌーカ、日本からは馬場さん、ジャンボ・鶴田、天竜源一郎、谷津善章、阿修羅・原、ザ・グレート・カブキ、そしてタイガー・マスク(三沢光晴)。今観ても凄い豪華メンバーが揃っています。まさにドリームマッチの祭典。こんな時を、いっしょに過ごせたなんて本当に幸せ者です。「プロレスよ!永遠なれ!!」
P.S. 「ブッチャー!お疲れさまでした!!」最期のメッセージ、「親は大切にしろ!!」は感動です。今は無きレスラーたちの分まで、どうぞ長生きしてください。
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# by eddy-web | 2019-02-21 00:00 | NANJYa?COLLe(コレクション) | Comments(0)
よもやまシネマ436 “女王陛下のお気に入り”
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2019.2.18

第91回アカデミー賞9部門でノミネートされている話題作”女王陛下のお気に入り“を鑑賞。話題作ではあるが、正直この手の作品は余り好んで観るジャンルではない。簡単な動機としてあげるなら、出演しているエマ・ストーンが観たかったという理由。昨年“ラ・ラ・ラ・ランド”で見事主演女優賞を獲得し、いま乗りに乗っている女優である。”スパイダーマン“や”バードマンあるいは~“でなんて瞳の綺麗な女優さんなんだろうと思ったわたし。あれよあれよとハリウッドを代表する俳優になってしまいました。美しさに演技力の高さが加わり、紛れもない実力派女優となりました。まだ30歳という若さですので、これからも目が離せません・・・。
さて、感想です。先ほども言いました、あまり好きなジャンルと言えない作品のテイストではありましたが、知らず知らの内に物語の中に飲み込まれていたわたしです。18世紀初頭のイギリスが舞台の物語は、女王アンと関わる女二人による権力争いが軸となり進んで行く。フランスと戦争状態にあったイギリスを背景に、その裏で繰り広げられる愛と欲望のドラマは、英国版大奥物語と宣伝されていました。観れば確かにそうかもと思わせるが、やはりそこは文化の違いが出ていて興味は尽きない。まずはその贅沢な舞台美術や衣装など、当時を再現したクリエイティブな制作に圧倒され息を呑む。アカデミー賞の最有力に上がるのは当然と言っていい豪華絢爛の世界が写し出されています。これだけでも観る価値は充分と言っておきます。あと、音楽(バロック)がその時代を象徴するかのように流れ、時に皮肉に、そして時に滑稽な場面で使われ、絶妙に映像とマッチングしています。当時の貴族階級の暮らしが浮かび上がり、戦争という背景がまるで嘘のよう。でもきっとこれが現実だったのでしょう?もちろん映画ですから、多少なりと誇張はあるとは思いますが・・・。
そんな贅沢極まりない世界を舞台に繰り広げられる女たちの戦い。男としての意見ですが、「女性は本当に恐て、理解不能」という事実。よく逆のことを言われますが、きっと男と女っていう生き物はそんな距離をず~っと抱え「愛だの恋だの」と言って付き合って行くのでしょう???あれっ!何か変なことを言ってしまいました。聞き流してください。
主人公の女性三人の芝居が凄すぎます。言葉には出来ない迫真の演技で、圧が凄いのひとこと。アン王女を演じたオリヴィア・コールマン、権力闘ちせ争を繰り広げる側近のサラを演じるレイチェル・ワイズともう一人の従妹アビゲイルを演じるエマ・ストーン。三人三様の強い個性がぶつかり合う様は、野次馬根性や覗き見思考を多いに刺激する。悪趣味だとは思うがそこがこの作品のテーマではないでしょうか?このひとたちから観たら、男なんてカス同然。映画はそんな感じで男たちの稚拙な振る舞いを誇張し髀肉って描いています。どんなに高貴世界に生きて、何不自由なく見えても幸せとは限らないことや、人間が持つ自己顕示欲の奥深さには限界がないことが解ります。すべてのひとがこのレベルではないにしろ、きっとどこかに秘めている感情なのかも知れません。勉強になりました。作品を見終わった後、何かモヤモヤとした感情が残り「あの時の怒りはなんだったのだろう?この時の涙は何だでったんだろう?」とひとりモンモンと時間を過ごしました。結局答えは見つかりませんでしたが、観たひとに聞ける機会があれば聞いてみたいと思います。形はどうであれ、どんな意味でもこころに残るのは、傑作と呼べるものではないでしょうか?みなさん観て、意見を聞かせてください。
P.S. エンドロールに流れる製作スタッフなどの、字幕の文字配列が上品で美しく最後まで拘って創りあげていることに感激をしました。


# by eddy-web | 2019-02-19 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ435 “午前十時の映画祭/パルプ・フィクション”
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2019.2.15

1994年の作品はその年のアカデミー賞7部門にノミネートされ、脚本賞を見事手にしました。同じ年、カンヌ国際映画祭でもパルム・ドール賞をも授賞し名実共に世界に認められる監督のひとりとなった作品が“パルプ・フィクション”。
いまやタランティーノ監督の名を知らない映画ファンは、少ないと思うわたし。作品が公開される度話題を呼び、その過激で独特な映像表現にはファンも多いがその反面賛否の評価が分かれることも多い。それだけ期待度が高いという現れでもあるのだが・・・。日本が大好きでとくにサブカルに大きな影響を受けていると自ら語っています。漫画が好きでアニメが好きで、チャンバラ映画が好きで、またマカロニウエスタンが大好きと言う。そう監督である前に、子どものこころを失わないひとであり続けているひとという感じ。以前日本での映画公開に来日した時、忙しい中ある取材を申し込まれ条件に、大フアンの梶芽衣子さんに会わせてくれたら応じると言ったことは有名な話。なんか近しい感じがして、そんなところがわたしは大好きです。
やりたい放題に楽しんで作品づくりをしているような監督だが、センスは一級品の格好良さ。”パルプ・フィクション“のストーリー展開は、時間を巧みに操作し出ているすべての役の人間にスポットを当てた、タランティーノ監督ならではの作品ではないでしょうか?1日か2日間の出来事が、こんなにスリリングでドキドキするのかと息を呑む。これだから映画は面白いのだが、そこを切り取ることの出来る才能がやはり凄いと思います。出演している役者さんたちはいずれ劣らぬアクターばかり。見応え充分の演技バトルを観れるだけで、わたしは充分すぎる満足感を得ることが出来大満足。出ている出演者すべての人物が輝いていて魅力的です。中出もトラボルタとユマ・サーマンは最高。常軌を逸するその演技は、もしこんな人が近くにいたらどんな接し方をすれば良いのか・・・。でも映画だからかも知れませんが、こういう人が魅力的に見えてしまうのがとても不思議です。結局自分にはないものだから、光るのかも知れません。映画はそう言う疑似体験をさせてくれる世界で、役者はわたしたちの代わりに演じているのだと感じています。音楽やファッションもセンス抜群で、色々楽しめる作品をスクリーンで観ることが出来、とても幸せな時間を過ごすことが出来ました。この作品は間違いなく、タランティーノ監督の最高傑作。まだ、監督業は続いているでこんな事を言うと叱られるかも知れませんが・・・。タランティーノ監督の新作”ワンス・ポン・ア・タイム・イン・ハリウッド”の公開を心待ちにしている、一ファンのわたしです。
P.S. パルプ・フィクションの意味/パルプ・フィクションの意味/安っぽい小説(ザラ紙)、くだらない話。
# by eddy-web | 2019-02-18 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ434 “アクアマン”
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2019.2.08

DCコミックのNewヒーロー最新作”アクアマン“の初日公開に出かけた。アメコミヒーローの映画はDCにしろMABELにしろ、観ないではいられない。男子に取ってはたまらない刺激のエンターテイメント作品。前作”ジャスティス・リーグ”で初登場した、新キャラ“アクアマン”の登場である。いままでにない風貌のキャラには観る前から期待大。今回、その生い立ちや誕生秘話が明かされる内容だが、最先端の映像技術を駆使した表現には大満足のわたし。海という神秘の世界は宇宙に匹敵する創造の舞台。そこをどう表現するのかと言うだけで、男子の五感は刺激されたまらない。キャラは長髪で見るからに野生児のムキムキマン。正直他のキャラたちとは一線をひいている感じがする。知性的には正直見えないが、そこら辺がだんだん好きになっていくひとも多い気がする。まさに自然児で枠にはまらない、ひたすら正義を貫くそんなタイプのニューヒーローの登場です。背景に神話となっている海に沈んだ幻の大陸「アトランティス」が描かれています。いまもその大陸の存在を信じ捜索している学者も多い。世界にはそんな過去の文明に、魅了されている多くのひとたちがいる。わたしも信じているというか、あったらいいなぁ~と思っている男(子どもみたいに)。
少年時代に手塚治虫の作品「海のトリトン」というアニメにはまってていた。中高年のひとたちはきっと覚えているだろう。キャラのイメージはかなり違うが、まさに”アクアマン“とかぶります。トリトンが好きだった昔子どもだったおじさんは、きっと”アクアマン”も好きになると思います。
さて、感想です。”ジャスティス・リーグ“では明かされなかった、ニューヒーローの過去と生い立ち。壮大なスケールでアクションバトルが繰り広げられ、アメコミの面白さをこれでもかと魅せてくれる。背景となる海の神秘的な表現や、登場する多くのキャラたちの想像力豊かな作り込みにはそれだけでもうワクワク。それに加えて、家族愛などもしっかりと押さえての物語構成になっていたのは、他のDCコミックヒーロー同様に納得の出来。もうひとつ、アトランティス大陸の過去の統治時代の描写が、騎士道で有名なアーサー王の伝説を意識しているところがこれまた好奇心を刺激してくれます。結構沢山の要素が加味された骨太な物語となっています。俳優陣も豪華絢爛で母親アトランナ役のニコール・キッドマンをはじめ、アクターの名にふさわしいウィレム・デフォーなどが脇をかためしっかりと物語に厚みをつけていてたまらない。キッドマンの美しさは相変わらずで、目が釘付け。美しいと言えば今回”アクアマン”に登場するヒロイン・メラ役のアンバー・ハードもキッドマンに勝るとも劣らない美形。なんとあのジョニー・デップの奥様だったそう(2016年離婚)。美しさは本物で、彼が惚れるのは無理ないと納得です。さてアクアマンを演じたアーサー・カーリーですが、今度のキャラのイメージがかなり濃いので、これからが大変かも知れません。ただ、ウィキペディアで観たら髭がないと、思いのほかシャープな雰囲気で格好良かったです。きっとまだまだいろんな顔を持っているのでしょう。また違った役の彼を観たいものです。この作品の何時ものように次回作を匂わせるエンディングで終了します。そこがDC,にしろMABELにしろ、釣った魚は逃がさない手法でまとめてくれてます。次回は1年、それとも2年後。楽しみにず~っと待ってます。その前に”フラッシュ“も創らないといけません。楽しみは尽きないなぁ~・・・。
P.S. 先日観た“クリード”に出ていた、ドルフ・ラングレンが出ていました。はじめ解らなかったのですが、途中で気がつき嬉しかったです。渋くなりましたが、極真時代からファンです。余談ですが、漫画「北斗の拳」の2部に出てくる「金色のファルコ」のモデルは間違いなく彼だと思うのですが・・・。


# by eddy-web | 2019-02-11 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)


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